大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

設計のチカラと、設計者のサガ。

今月は(も)バタバタしていて、なかなかブログが更新できませんでした。

いつもは出張の移動中などに記事を書き溜めているのですが、

それすら出来ない打合せの連続の日々です。

 

さて、直近の記事は「大角事務所」や「設計すること」にたいしての

比較的丁寧な記事でしたので、

今回はすこしリラックスした感じで

「設計者あるある」や「設計することの楽しみ」みたいなネタ記事を

お届けできればと思っています。

 

では、始めたいと思います。

 

 

 

 

設計者がレストランに入ったら、どうなるか?皆さんご存じですか?

 

まずは「メニューを見るだろう?」と思うのが普通なのですが、

設計狂いの設計者になればなるほど、

 

まずは、「建物全体をぐるっと見て、空間を確認します」

「次に家具、照明、レイアウト、カトラリーと続き、

そして、いちばん最後に「メニュー」を見ます。」

 

 

そんなアメリカンジョークみたいな言説が

設計業界にはあるのですが、「空間にも味わい」があることを

設計者は知っています。

 

 

この建物のもつ、魅力がバックグラウンドとなって

味や、シェフの思考、はたまた、食事を食べるお客さんの味覚にまで

影響を与えていると「普通に」思っています。

 

いわゆる「設計のチカラ」というものを

いろんな場面で感じているんですね。

 

 

レストランの例えをだしましたが、

設計者は日常目に入ってくるモノはなんでも、

「設計のフィルター」を通して見てしましがちです。

 

たとえば次に出す例は、「テレビのワンシーン」についてです。

 

 

 

(NHK朝の連続テレビ小説「舞い上がれ」一場面)

 

現在放送中の、連続テレビ小説「舞い上がれ」一場面を見ていると、

「ああ、なんかいい感じのシーンだな」と思うカットがあったので

写真を掲載してみます。

 

 

主人公とヒロインが、窓越しに会話を交わすのですが、

きっと、このカットを撮るために、NHK美術スタッフは

「主人公の家をデザイン(設計している)したんだろうな」と

すぐわかりました。

 

 

設計者から見ると先程のシーンは

以下の解説付き画像のように見えています。

 

中央線に赤いラインを引きました。

左の主人公の家はお好み焼き屋さんらしく、

外壁は鉄板です。色はブラックです。飾り気のない素朴な仕上げとなっています。

 

対する

右のヒロインの家は町工場の令嬢っぽく

外壁は工業製品で仕上げてあります。色は対比的に白で仕上げてあります。

 

 

 

窓はどう設計されているでしょうか。

 

左の主人公の家は、短歌を詠む歌人らしく

木製建具であり、はめ込まれたガラスも型板ガラスという模様付きの

クラシックなタイプです。表面仕上げはモヤモヤしており、心情をよく表しています。

 

対する

右のヒロインの家は

アルミサッシであり、これまた工業製品で出来ています。

ガラスの表面仕上げもサンドブラストなどで均一に曇り加工されており

ボンヤリと像は見えるけど奥底までは見通せない心情を表現しているのだと思います。

 

 

要するにこのワンカットのセットデザインは

右の家と左の家が似ているようで、違い過ぎないような

「絶妙な対比的な距離感」が表現されているのです。

 

物理的な距離感と見えない心理的

主人公とヒロインのつかず離れずの関係性を見せています。

ささやくようなデザインの表現で

シーンの厚みを過不足なく伝えています。

 

 

他にも細かいことを言えば、屋根の軒先出具合、重なり、窓の高さ、服装など

このワンシーンのための舞台装置の設計があることで

深い意味や、説得力、リアリティを生み出しているんだろうなと感じました。

 

 

 

私たちの設計する家やお店も、

そこで設計したデザインが住まい手に知らぬ間に影響を及ぼし

素敵な人生を形づくる、そんな手助けが出来ればいいなと

思っています。

 

それが設計者のサガなのです。

 

 

 

 

ゆあさ

 

 

 

 

 

 

設計計画の進め方



全国各地で寒波が来襲してますね。

 

東北や北関東圏、中国地方の山間部でも仕事をしているので

日々全国の天気図が気になります。

 

大角設計室のある岡山県は、2月に入りだんだんと春に向けて

暖かくなっているのを実感しています。

 

朝も、最低に冷え切っていたピーク時に比べ

冷え込みが弱まってきましたし、

昼などは、風がなく穏やかな日が心地よい感じになっています。

 

個人的には温暖な岡山で東北仕様の厚着をしているため

もはや「暑くて、汗かいてます」。

 

 

 

大角設計室の設計の進め方紹介

 

 

 

新しくお話を聞きに来られる方からよく聞かれるのが

 

「図面は誰が描くのですか?大角さんも書くのですか?」

という質問です。

 

言い換えると、

「自分の物件を本当に大角が見てくれるのか?」

「スタッフまかせではないのか?」

という事だろうと思うのですが、

そういった問いに応えるべく、簡単ですが以下に計画の進め方をご紹介します。

 

 

 

 

大角のアイデアから始まる

 

一例として、寒さピーク時に計画していた図面をチラリと紹介。

大角とあーでもない、こーでもないと検討。

 

掲載画像のような大角のスケッチを渡され打合せするところから

大角設計室の図面は始まります。

 

 

スケッチが何枚かあり、消した跡や、

スケッチが1枚目と2枚目で変化している点などから

大角が何をつくろうとしているかをスタッフなりに昇華していきます。

 

 

 

 

構造や面積、敷地全体の関係、法規、要望などの諸条件を整理しながら

ある程度の形に成形していきます。

 

そしてその図面の上から大角の手描きのスケッチが入り

またそのスケッチをもとに成形し、大角のスケッチの繰り返しで

段々形が整っていきます。

 

 

 

大角設計室の設計スタイル

全て大角のスケッチ・アイデアからスタート。

イデアの種が成長し育っていく。

 

 

そんなこんなで、今回はこんな形状でプレゼンに臨むことになります。

 

スタッフは、この時点でも、大角の最初にやろうとしていたアイデア

ちゃんと発展、活かされたデザインとして昇華されているかを確認します。

 

また、住まい手の要望に無理なく今回のアイデアがフィットしているかも確認し

調整を繰り返していきます。

 

 

イデアをまとめていくにも段階があり、

「アイデアの種を見つけ・植える」時期。

「アイデアの芽を出す」時期。

「アイデアが育つよう工夫をする」時期。

「アイデアが育っているか確認する」時期。

「アイデア周りの雑草や、無駄な枝葉を整理する」時期。

まだ他にもあるのでしょうが、そういったことを経て

「実り豊かな収穫」が可能になります。

 

 

 

岡山はもうすぐ春です。

 

地中にうまった種が芽吹くのを見れるのは楽しみですね。

 

今後もデザインの種を温めていきたいですね。

 

 

 

 

ゆあさ

 

 

 

以下のブログも大角設計室の仕事ご紹介。

昔記事ですが宜しければご一読くださいませ。

 

 

 

家を創るを考える2

前日ブログ「家を創るを考える1」から続いています。

2023年1月に開催された住宅完成見学会での来場者とのやりとりで

印象的だったいくつかの会話をピックアップし、掘り下げてみます。

 

今日はその2を書いていきます。

 

 

話題2:

「自分の好みを実現してもらう為に、

どんな建築会社を選べばいいですか?」

 

 

一般のひとが家をつくりたいと考えた時、

自分のチカラでは家を工事することは出来ません。

「誰か」につくってもらう必要があります。

 

家をつくる場合は以下に大きくパターンをかいてみました。

 

1.ハウスメーカーにたのむ

2.ゼネコンにたのむ

3.工務店にたのむ

4.大工にたのむ

5.設計事務所にたのむ

 

だいたいがこの5パターンです。

 

 

それぞれにメリットデメリットがありますが、

そこは今回割愛しまして、いずれに頼むにしても

それら全てを分析、検討、決定することは、私達設計事務所のような

業界内のプロでも不可能です。

 

ではどうするか。

 

オススメしているのは、

「思い切って要素を絞って」考える方法です。

出来れば「2つがおすすめです」。

 

 

その二つとは

1.事前に調べて、自分の好きな家(デザイン・やり方等)をつくる会社かどうか。

2.実際に見て、話して、自分にとってなんとなく合いそうだと思うかどうか。

 

たったこれだけです。

 

 

この2点に要素を絞る時大切なのは「なんとなくで大丈夫」ということです。

「事前に、気になるもの(家・メーカー・設計)を調べておく」。

そして

「実際に、今の自分に合うか合わないか感覚を確かめる」。

たったこれだけです。

 

この「事前と実際」というのは言い換えると

「理想と現実」というイメージトレーニングなのですが、

実際に、話を聞きに行ったり、建物を見たりすると、必ずと言っていいほど

「理想と現実にはギャップ」があります。

 

自分には家づくりに想いがあっても、自分一人では家は作れませんので、

どうしても「誰か」に想いを託す必要があります。

なので、「現実と理想を事前にすり合わせておく」ことはとても大切です。

 

誤解してほしくないのは

「理想と現実にはギャップ」があるといいましたが、

ギャップには「悪いギャップ」も「良いギャップ」もあります。

 

実際に感じられたのがもし「良いギャップ」ならば

それは自分だけでは絶対に生まれなかったわけで

誰かと一緒に家をつくることで初めて生まれたものといえます。

そういったことも、家づくりの楽しみの一部ではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

でもたったそれだけの要素に絞って本当に大丈夫でしょうか?

 

”一生に一度しか建てない家を選ぶ条件”を考えたら

「価格」「間取り」「景観」「日当たり」「構造」「デザイン」などなど

いろいろな条件を考えたいと思います。

本来なら4つでも5つでも検討要素があった方がいいに決まってます。

 

でも時間が無限にあるわけではないですし、

経験のない一般の人が、正しく知識を無限に手に入れることは保証されていません。

「人間には認知の限界がある」ので、たくさん要素があればあるほど

「結.局はよくわからない」といった感じになってしまいがちです。

 

 

 

私が前回と今回の二回のブログ連載でお伝えしたかったことは

「家そのものを考える大切さ」(どんな家が好きか)と

「家を一緒に創ってくれる人の大切さ」(どんな人につくってもらいたいか)

という事です。

 

 

みなさんが、住宅展示場では「家そのもの」だけを

見る機会が多いのですが、

設計事務所の見学会は「一緒に創る人」も見ることが出来ます。

 

 

それはとても大切なことです。

 

 

レストランに例えるなら、

自分がフレンチを食べたいのに、すし屋の大将に注文して

自分の満足するものが出てくるでしょうか。

 

それと同じで、「家とそれをつくる人」にも注目しないと

自分のやって欲しいことがあったとしても、得意・不得意が必ずあります。

 

そこは事前にすり合わせる必要があるのだと思います。

 

 

大角設計室に設計をご依頼いただく方も、さきほどの

 

1.ハウスメーカーにたのむ

2.ゼネコンにたのむ

3.工務店にたのむ

4.大工にたのむ

5.設計事務所にたのむ

 

というプロセスを経て、

「今まで、色々検討してきたんですけど、なんか違うんだよな~」

といって、最終的に辿り着かれる方が多いです。

 

 

「なんか違う」

「なんか物足りない」。。。

 

 

意外に明確でなくても、

最後は意外に「家そのもの」の魅力だけでなく

「この人たちなら一緒に創っていけそうだ」という部分が

背中を押すことも多いように思います。

 

 

 

大角設計室が今後もそのようなパートナーになれたらなと

思っています。

見学会に大勢おこしいただきありがとうございました。

 

 

 

ゆあさ

 

 

 

 

 

以下の記事もおすすめです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

家を創るを考える1

 

2023年1月21.22日の二日間に渡って住宅見学会を開催いたしました。

大勢のさまざまな立場の方に「家を創ることを考える」機会になり嬉しく思います。

 

家づくりを考えている、もしくは勉強中のかたも大勢いらしていただき、

情報交換の場となりました。

 

そのなかで印象的な質問があったのでいくつかご紹介いたします。

 

 

 

話題1:

「家づくりをはじめるとき何を勉強すればいいですか?」

 

設計事務所として回答さしていただくとすれば、

知っておくべきことはたった一つです。

 

それは、「家づくりの正解は1つであると思い込むことは間違い」だということです。

もう少し正確に言えば、

「全ての人にとって共通となる家づくりのたった一つの正解は、

残念ながら存在しない」ということです。

そのことを知ることが、第一歩かなと思います。

 

あるとすれば「ひとり一人にとって、人数の数だけ、個別の処方箋があるのだろうと思います。」

 

 

 

来場いただいた方は、どんな家が自分にとって素敵なものになるのか。とか、

自分の家がいいものになればいいな。と願っています。

 

でも、ほとんどの人にとって、家は生涯で一度くらいしか建てません。

 

なので、何が正解かわからないまま、

ずっと不安な状態が続きます。

 

 

それなのに、家づくりを勉強しようとし始めると、

最初に目につくのは「失敗しない家づくり」「失敗しない家選び」などの

心の不安を煽るような情報が世の中にあふれています。

 

 

「失敗しない」=「正解がある」そう思い込んでしまいます。

 

 

なんども言いますが、家を建てる時に、勘違いしやすいことは、

「正解は1つしかない」と思い込むことです。

 

 

大きな金額が動くものなので、そう思って、ありもしない

1つの答えをピンポイントで探すことは仕様のないことかもしれません。

 

逆に言えば、

「これが答えだ!」と勘違いさせることが建築業界の思惑であり、

そうすることで、「大量に・早く・半自動的に」家を販売することが可能になります。

 

 

モデルルームやCM,メディアなどではある程度のニーズを

「最大公約数というドレッシング」がかかった家が宣伝されます。

 

その情報がぴったりの方も勿論いらっしゃると思いますが、

立ち止まって、本当に個人個人(あなた自身)に向き合っているものなのか?じっくり見つめることも必要かもしれません。

 

 

 

 

 

 

話題2:

「自分の好みを実現してもらう為に、

どんな建築会社を選べばいいですか?」

 

 

 

次回のブログにつづきます。

 

 

 

 

 

 

ゆあさ

 

大角設計室の紹介

*以下の展覧会は終了いたしました!

ご来場いただいたみなさまありがとうございました!

 

 

今週末1月21土22日曜日の完成見学会、さっそく参加の連絡いただきありがとうございます。引き続きまだ二日間とも枠があいておりますので、ふるってご参加ください。

 

今のところ(1月20日10時現在)ですと、

21土正午12時。午後3時。午後4時。

22日午前11時。12時。午後4時。あたりですと、ゆったりご覧いただけます。

 

勿論他の時間でもご希望をおしらせください。可能な限り調整いたします。

なるべく一時間あたり一組のご案内を考えておりますが、

希望時間によっては2.3組でのご案内で対応している時間もありますのでご検討ください。

敷地近所に十分な駐車スペースもありますのでお気軽にどうぞ。

 

 

 

さて、見学会にさきがけ、大角設計室をはじめて知った、または、

はじめて建物を見に来るという方のために、イントロダクションとして

ブログを書いてみようと思います。

 

または、見学会に行くかどうかをまだ迷っているという方のために

大角設計室の実例をお見せしながら特徴や、どんな方が、私たちの事務所の顧客となっているのかをご紹介してみます。

 

見学会の案内チラシはイラストしか載ってないので、

「一体どんな家なんだろう・・。」

「気になるけど、どうしよう・・・」という方向けの記事です。

参考になればと思います。

 

 

では、はりきってまいりましょう。

 

 

 

特徴1:依頼者は意外と若い世帯が大半(20~40代)

 

 

私達の建物を見たり、雑誌やウェブなどのメディアを見た方は、決まってこう言います。

「60代以上の富裕層の方じゃないと、依頼できないと思ってました。」

 

それは大きな誤解です。

 

大角設計室の依頼主の大半は、小さなお子様のいらっしゃる

若い世帯(20~40代)となっています。

 

 

「あぁ~~~。明日夏休みが終わるのにぃ~~。まだ宿題が・・・」

「秘技、夏休み絵日記40日連続書き!!」

 

そんな、ありふれた家族の一コマが繰り広げられています。

 

 

 

若い世代なので、大きな金額を住宅に負担するのはなかなか大変ですので

富裕層ではない一般の方が、融資を受けながら建てれる範囲の金額で

ご依頼いただいています。大体が3000~5000万円くらいの

予算の方が多いかと思います。

 

 

 

 

私達がデザインする住宅の工事費は

格安のハウスメーカーのような金額には太刀打ちできません。

ですから、1000万円台や2000万円の工事費だとなかなかご期待に沿えないかもしれません。

 

ですが、都市部を除く全国平均で見ると一般的な30代の子育て世代だと2500~3200万くらいの層がおおいので、もちろん2000万円台でのご依頼もいただきますし、施工例もあります。

 

 

その場合は、工事面積を減らしたり、デザインを検討したり工夫が必要ですし、

制限を理解し楽しめる方でないと難しいので事前に要打合せして、

意向が合うかどうか、見学会などでお会いして、じっくり相談いただければと思います。

 

もちろん50代60代以降の世代の方も現在もプロジェクトは動いております。

金額も様々ですので、ぜひお問い合わせください。

 

 

 

特徴2:敷地はごく普通の住宅街にも建つ

 

 

 

大角設計室の作風からか、ド田舎の広大なロケーションに建っていると思われがちなのですが、なんのなんの、一般的な住宅地の中に建つことが多いです。

 

狭小地に建つこともありますし、田んぼを宅地に変えて建てる場合もあります。

 

 

もちろん田舎の、のんびりしたロケーションに建てることももちろんあります。

 

どんな土地であれ、遠くから眺めた時に、美しいなと感じれる風景に馴染んだ住まいになるようにデザインしています。

 

 

 

特徴3:光と風が気持ちいい家

 

 

大角設計室の室内は、ハウスメーカーや一般的な設計事務所に比べ、

圧倒的に開放的で、あかるく、のびやかです。

 

 

ですが、全面ガラス張りや大開口といった現代的なアケッピロゲな住まいではなくて

適度にプライバシーを守りながら、ゆったりと「閉じても明けても」どちらでも気持ちいい生活が出来る工夫をデザインしているのが特徴だと思います。

 

 

自然光に満たされた、健康的でおだやかな暮らしです。

通り抜ける風が、木の優しい薫りを家中に運びます。

 

 

 

特徴4:デザインは和と洋のミックス

 

これもよく依頼時に聞かれるのですが

 

「大角設計は和風だから、洋風のデザインは出来ませんよね?」

という質問をよく受けます。

 

 

 

その時は決まってこう答えているのですが

「大角設計室としては、特別に和とか洋とか区別している訳ではないんですよ。」

 

なんのこっちゃ分からないと思いますから、写真を見てみましょう。

 

 

 

如何でしょうか?

 

果たしてこの空間は「和風」でしょうか「洋風」でしょうか?

 

一枚目の写真には、杉の板材という日本建築によくみられる材料が

大工さんの技術で組み上げられています。

一方、綺麗なインディゴのソファがおいてあります。

家具は国産の物もあれば、外国産の物もあります。

床材は、広葉樹で外国産です。

家電はシャープな工業製品である一方、

照明器具はガラス部分が揺らいだややクラフト的な味わいのあるものです。

よく目を凝らすと、間仕切りには障子が使われています。

 

もういちど聞きます。

この空間は「和風」でしょうか「洋風」でしょうか?

 

 

一般的に、メディアで掲載されている

「和風」とか「洋風」は

「オリジナルデザインを簡易でつくりやすく宣伝したもの」であると考えています。

分かりやすくゆうと、「瓦やタタミ、障子、フスマ、囲炉裏」=和風。

「ステンドガラス、レンガ、タイル、クロス、アーチ」=洋風。

といった具合です。

つまり、いわゆるイメージしやすい『アイコン』のデザインを示します。

 

大角設計室はそういった一般的に言われる「和とか洋」を否定している訳ではなくて、

設計者のレベルでは、『アイコン』という表層のうわっぺらだけでなく、もともとのオリジナルの持つ深く本質を捉えたデザインにしたいなと考えています。

 

和も洋も、元をたどれば全世界で「瓦、焼き物(タイル)土・シックイ・木材・紙」など同じ素材からデザインが生み出されています。

だからオリジナル(素材)を突き詰めれば、写真に示したように、和でも洋でもなんでも似合う包容力の高いデザインとなります。

 

 

 

奥様の意向でアジアンテイストの家具が置かれており、それに合わせて石のキッチンをつくりつけています。

 

天井からはご主人が大好きな北欧の照明器具。

 

大角設計室が大事にしているのは、何度も申し上げますが「アイコン」ではなく

その「質の良さ」だけなんですね。

 

だから、こんな感じにして欲しいとぜひお伝えください。

きっと似合う空間になると思いますよ。

 

 

特徴5:無駄だと思っていた良さの発見

 

 

玄関や廊下などは、住宅雑誌などを読むと無駄の権化のように取り扱われ、どうしても設計ウェイトから軽視されがちな場所なのですが、本当にそうでしょうか?

 

間取りなどを見ていると「坪数」だけで、家の良し悪しを決めていませんか?

 

一般的にはそれって必要なの?って思う空間が大角設計室の建物にはちょっぴり含まれています。

 

でも、そのわずか1㎡、2㎡があることで、住宅の快適さ・楽しさ・価値が何倍にも跳ね上がるデザインが確かにあるのです。

 

 

そういった、「家というのはこうしないとダメだ!」

という先入観を解きほぐすためにも

一度大角設計室の建物を見ていただくのは、いいのではないかと思っています。

 

 

 

特徴6:普通の人が住んでいる

 

 

「こんな家絶対住めないよ」「障子破ったり、傷つけちゃうもん」

とは良く聞くご意見ですが、大角設計室にご依頼いただく人は

超絶オシャレな人たちばかりではなくて、もっとおおらかで、びっくりするくらい普通の人です。

 

共通していることといえば、「自分の家への愛情がすごい」ことと

「生活をしっかり楽しみたい」と思われていることでしょうか。

 

 

 

大角設計室が目指しているデザインは

「かっこつける」という方向性ではなく、

「楽しめる、おだやかな暮らし」をデザインしたいと思っています。

 

 

 

 

 

今までみなさまが、住宅雑誌で勉強されてきたような、「機能や綺麗」といった一般的な優先順位とは少しずれるかもしれませんが、それらにプラスアルファの楽しさや愛着といったものを提案できると思っています。

 

 

 

 

 

ほかにもまだまだお伝えしたいことはあるのですが、

是非会場にいらしてください。

 

会場でざっくばらんに、住まいの事。疑問に思っていることなどを

お聞かせ願えたらと思っております。

 

お待ちしております。

 

- - -

*以下の展覧会は終了いたしました!

ご来場いただいたみなさまありがとうございました!


見学会予約事項


◯日時: 1/21(土曜日) - 22(日曜日) の2日間

     10:00 - 16:00 両日共


※完全予約制です。

※会場の詳細については、後日 メール にてご連絡させていただきます。


【電話でご予約】 086-287-5037 (大角設計室)

【メールでご予約】 o-sumi(a)mx9.tiki.ne.jp (大角設計室) ((a)を@に変えて)


1 お名前
2 ご住所
3 連絡先 (当日ご連絡の取れる携帯番号)
4 希望日時
5 当日お越しいただく人数 をお知らせ下さい。


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1/21(土) 22(日) 完成見学会のお知らせ

 

『駅家の家』


この度 施主の協力により

福山市駅家にて完成見学会をする運びとなりました

 

駅家はその名の通り

かつて宿場町として役割を担っていた地域で

敷地の近所には城跡や古墳などが点在しています

低い山々に包まれこじんまりとした雰囲気があります


最近では通りを中心に開発が進みあたらしい住宅や店舗が増えつつあります

落ち着きと適度な利便性を兼ね備えた

そんな場所に建物は建っています


建物は3棟の平屋が南北に並び

それらを機能を持った通路が結び 繋いでいます

各棟の間にはプライバシーの守られた中庭が生まれます

 

安全に子供を遊ばせることができる

家の中でもアウトドアやDIYが楽しめる

防犯面を気にせず自然光を取り込める換気できるなど

中庭には暮らしを豊かにする様々なメリットがあるように思います

 

また敷地の西側には田園が広がり

田園越しに3棟の家型が建ち並ぶ様を臨むことができます

見学会に来られた際にはぜひ

西側に廻り建物を眺めてみて下さい

 

比較的大きな住宅ですが

平屋 分棟 としたことで

ボリュームが分散し 親しみのある佇まいになっています


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見学会予約事項


◯日時: 1/21(土曜日) - 22(日曜日) の2日間

     10:00 - 16:00 両日共


※完全予約制です。

※会場の詳細については、後日 郵送 又は メール にてご連絡させていただきます。


【電話でご予約】 086-287-5037 (大角設計室)

【メールでご予約】 o-sumi(a)mx9.tiki.ne.jp (大角設計室) ((a)を@に変えて)


1 お名前
2 ご住所
3 連絡先 (当日ご連絡の取れる携帯番号)
4 希望日時
5 当日お越しいただく人数 をお知らせ下さい。


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お住まいを検討中の方、建築にご興味がある方 ぜひお気軽にお越し下さい

お待ちしております


さの

 

 

2023年は物語のある生活を


 

2023年がはじまりました。

 

本年も宜しくお願い致します。

 

昨年も全国を駆け回って、民家の種をあつめて、育ててまいりました。

 

 

 

毎年やることは変わらず、

こつこつこつと、ひとつづつ丁寧に生活の器を創るだけです。

 

 

 

やることは変わらないのですが、

結果的に毎年毎年、特別で格別な、生活の器を創る機会を

施主の方に与えていただき、実を結ぶことが出来ました。

 

 

 

大角設計室に、「設計のご依頼」をいただく理由はさまざまですが

よく耳にするのが、

メーカーや、工務店、ゼネコンなど色々まわったのだけど、

「こんな建て方もあったのか」と思ったという声です。

 

 

 

 

依頼主は、だいたいが、家をつくるのははじめてなので

「何か違う」とは思うけども、ハッキリとした言葉でその正体が何かを

いう事は難しい場合が多いようです。

 

 

「何か違う」とは思うけども、そのうち「いつ迄に建てたい」という

時間的リミットにせまられ、仕方なく決定するという方がほとんどです。

 

 

何かが「物足りない」ということは

「語るに足らない物=家」なのかもしれません。

 

「もの が 足りない」

「モノがタリナイ」

「物語ない」。。

 

 

自分の一生を費やす生活の器が、モノとして、じっくり味わいたいのだけれど、

「自分の心を染み込ます」には何か「物足りない」。

目に見える屋根が、天井が、床が、壁が、窓の風景等が、全財産を投じてつくった割には、「心と生活を膨らますモノ」にはなっていないのかもしれません。

 

 

 

あなたの家の窓は、適切な位置に、適切な大きさで取り付けられていますか。

喜びのある眺めとなっていますか。

 

 

 

 

あなたの家の食卓は、自慢のホームパーティを出来る設えでしょうか。

このキッチンで料理をすることは、代えがたい喜びとなっているでしょうか。

 

 

 

 

あなたの寝室には心地よい風が抜けていきますか。

風と共に、柱や壁の木材の香りがしますか。

 

この写真の家に住む奥様は、柔らかい朝日によって起きれるのが本当に嬉しいと

語っておられました。

 

 

ほんの少し、庭で語らう楽しみがありますか。

シンプルだけど、他人の家では味わえない良さがありますか。

 

 

 

私達、大角設計室の創る建物は

みなさんの生活のストーリを包み込むおおらかな器でありたいと思っています。

 

私たちは、世の中でつくりあげられた幻想のストーリーではなく、

「一人一人に向き合った、その人そのもの、等身大の物語のある生活の器」」を

一緒に創っていきたいとこれからも思っております。

 

 

「何か物足りない」と思っている多くの方の答えとして

私達、大角設計室は

『物語のある生活の器』をデザインしたいと思います。

 

 

 

今年は、うちの事務所のホームページの多少のリニューアルを計画しています。

「はじめての大角設計」「はじめての家づくり」の方のための学びの場として

準備しようと思っています。

 

いままでブログを読んでいただいている方も、

もちろん楽しんでいただける内容になる予定です。

 

今後とも宜しくお願い致します。

 

 

ゆあさ