大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

新築住宅(徳島)

テレサテン(徳島の家最終回)

徳島に行ってきました。 瀬戸大橋の下を渡る瀬戸大橋線マリンライナーに初めて乗車。瀬戸内海は、いつ見ても美しい青い海。碧い島。蒼い空。 大好きな風景です。 徳島の家も竣工写真が出来上がってきました。 いづれまたHP上でアップ出来ればと思います。 建…

コーナー

大角設計室の建物は「和風」とか「和モダン」のような 言葉で形容されるのが一般的でしょうか。そういう表現をされるのが嫌な訳では勿論ありません。 それぞれの方に目に映る印象は様々ですし 率直な意見はおおいに参考になります。 でも本当はそんなカテゴ…

名残

好きな言葉は「はしり」と「なごり」。です。 日本には昔から「走り」「盛り」「名残」といった 移ろう四季を楽しむ便利な表現が用意されています。 一般的には「旬」という表現は多く使われますが その前後をあらわす「走り」「名残」がいかにも日本人らし…

主題

徳島で人形浄瑠璃を拝見しました。 写真はこの話を象徴する一場面。 娘が母を捜してはるばる阿波から大阪に出てきたのに 訳あって、母親は実の娘を前に名乗り出ることかなわず、 今生の分かれと相成ります。ピンと張りつめた、母娘を繋ぐ白い糸。 見事な演出…

永六輔

民家をベースにした建て方が逆に景観を壊すんじゃないかと 思われる方もいらっしゃると思います。 が、しかし‥… 大角設計室の建物を住宅団地の角端っこに建てると 自然とバラバラだった住宅達が、 一つの集落のように引き締まり なかなか、いいかんじ。 あと…

いなほ

いまこんな感じです。 あぁこの建物いーなーほー。 餃子の王将のヘビーユーザーには伝わると思いますが、 「イーナーホー」って言葉店内で飛び交いますよね。 今日はそんなブログです。 ■このブログの続き →永六輔へ■□このブログ前回のおさらい→おもっしょい…

おもっしょい

設計者は頭の中に、工事中既に完成イメージがある訳ですがヨウヤク、実空間がイメージに追いついてきつつあります。徳島の家の玄関ホールを通り 生活空間のメインとなる主屋に入ったとたん この風景が突如現れます。 少し視線をズラしただけで、今度は別の要…

まとまり

大角設計室は分棟に建てる事が多い訳ですが 黒色に塗ると、不思議とカタマリのように 建築がむくむくとスゴ魅を増します。これに華やかな格子が加われば イメージ通りの家が出来上がります。もう少しで完成です。ゆあさ ■このブログの続き →おもっしょいへ■□…

水の如き

壁。 建築家は 「壁」 に付いて何を考えているのでしょうか。壁は元来美しい物でした。 貧しくても素朴で、手を合わせたくなるような。 いつしか壁は、地震に強いというふれこみを満たす為だけの「商品」と なっているのが現状の住宅産業では無いでしょうか…

きりとり

▲ / ーーー □ 建築の中には色々な形が埋め込まれる訳ですが それぞれ形にそれぞれの役割があります。建築は形を与える事によって、空間の関係を豊かにし、 そこに潜む美しさを引出せることが理想です。 徳島の家でも形が自然の美しさを切り取ります。 ゆあ…

徳島の家

徳島に記念すべき第一作が完成しつつあります。 足場が取れた時は、赤ちゃんがこの世に生まれ出てくる時のような感動があります。こんにちは徳島の家。 ゆあさ ■このブログの続き →きりとりへ■□このブログ前回のおさらい→蛙へ□

五月に入って急に暑くなりました。 この時期、日本の風景が 建物を仕上げてくれます。 建築は地球の上に建ちあがる 美しいものです。敷地境界は所詮、人間が取り決めたものにすぎません。 隣の田圃から染み入る蛙の音のように 静けさを伴う美の広がりを創れ…

見えない設計

設計者は監理しにノコノコ現場に行く訳ですが それらの労力は、施主にはほとんど実感として現れるモノではありません。一体何をしにきているのか分からない事が ほとんどだと思います。 今日はそのことについての話です。 工事を登山に喩えてみましょう。 工…

テーブルのある家

「そない大きな板ないナァ。」 工務店の社長と食卓テーブルの天板を探しに材料置き場へ。「ケヤキは?桜は?杉はどないや?」 最近の家は集成材のテーブルばかりになってきましたが 出来る事なら、一番家族が触れる家具であるテーブルは 本物の素材であって…

民家チックを超えて

徳島は「藍」で栄えた歴史を持ちます。 ジャパンブルーと呼ばれた時代があった程 高い品質を作り出していたのは「藍商」とよばれた人々でした。 その藍商の住む民家の納屋である「藍寝床」を見た時 これは徳島の民家の本質に繋がるのではないかと個人的に感…

渡り

何気なく組まれている丸太ですが、 実はデザインされています。丸太は主に屋根の荷重を柱に伝える役目を担っています。 一般的に角材ではなく丸太を使用する主な目的は、構造的な意味合いが強いのです。 しかし、 ワザワザ構造的にも美観的にも役立つよう 一…

標準的な仕様の家

瓦は、ありきたりな屋根仕上材料です。 甍の連なる景観は美しく 日本人の琴線にふれる、なにか不思議なデザイン要素です。 さりとて ずばぬけて美しい屋根に仕上げる為には たやすくはありません。 屋根の角度や種類。色。面積。高さとのバランス。棟。鬼瓦…

ニクいね!

徳島に来たら先ずは腹ごしらえです。 「王王軒」肉そば大。徳島はなぜか、ビックリする程 ラーメン屋の従業員の数が多いです。 厨房では、おかぁーちゃん達が手際よく働かれています。 さて現場。棟上げが済み、屋根じまいです。 今日はあることを確認に来ま…

ぴこぴこハンマ

ピコ。 そんな音がしたかどうかはさておき ここの現場の施主は僕と同年代です。 立派に棟上げ式の儀で大役をつとめていただきました。 おいしいおいしいみかんを年末にいただきましたが 年明けまで熟成するのを待って食べて欲しいと指示をうけており 目の前…

初めての工務店

オトコは背中で語る。 そんな感じです。 初めての工務店とのやり取りでしたが なんとか、かんとかここまでこぎつけました。 ひとえに、図面を頑張って描いたお陰だなと思います。 「図面をちゃんと描いておけば、ちゃんと建ちますよ。 みんな描かないからダ…

家の格

昨日のブログの続きです。節が無くて、高級な家でないといけないだとか、 フシがあっても安い家でなにがイケナイと仰る方。 それぞれごもっともです。 多種多様で良いと僕も思います。 が、ほんの少し工夫をすれば、もっと素晴らしい家にする事が 出来るので…

材料検査

先日徳島に行ってまいりました。 設計監理の仕事の中に含まれる大切な業務内容として、 木材の品質チェックがあります。 木材の検査の主なチェック項目はいくつかありますが 住まい手にも分かりやすいのが「見た目」。 いわゆる「ムブシ」だとか「シホウマサ…

枠枠

徳島の現場も年末に向けて慌ただしくなって来ました。 結構シンプルに見える大角設計室の建物も 実はつくりあげる為には細かい打合せが必要な程 細かい寸法の変化が随所に現れます。しかしながら、こういった大工さんとの打合せが 一番楽しいです。 材料の検…

現場変更

徳島の現場に行って来ました。 県外の現場なので 時間を合わせて施主の方にも来ていただきました。 挨拶もそこそこに 今日は配筋検査です。 基礎コンクリートを打つ前に下地をつくる訳ですが、 その骨組みの善し悪しで、 建物の寿命が変わると言っても過言で…

軸模型

徳島の現場もじわじわ動いております。大工さんとの打合せの為 模型を修正しました。模型を片手に打合せをするので 設計者施工者のイメージを共有しやすくなりますし、「はぁはぁ〜、なるほど。こうゆう事やな?」と大工さんのテンションが上がる瞬間がおこ…

されど砕石

徳島の現場に行ってまいりました。 基礎工事の前に地盤調査を行い、一部土の改良をしました。 水が少し出てきたので砕石を敷き固めていきます。 砕石が碧い。 さすが徳島。砕石が採れる地域ごとに、石の種類・色が違います。 この石よりもう少し綺麗なら、外…

祝祭

地鎮祭を執り行いました。 紅白の横断幕を回し 儀式の準備です。個人的にいつも思うのですが、紅白って組み合わせは なんと祝祭的な雰囲気を醸し出すのだろう、と。 紅白の横断幕に、神主のかたの着衣や祭器、 ヒモロギなどの色彩がとても美しく映えます。 …

じょじょ

出張が最近多くなってきました。 NHK朝の連ドラでは、東北の方言「じぇじぇ」が有名ですが 徳島では語尾に「じょ、」がつくので僕も現場が始まったら 職人さん相手に徐々に阿波弁をマスターしたいものです。さて、 徳島での仕事がそろそろ始まります。 始ま…

民家採集

県外で仕事をするとき、 決まってその地方の民家をみます。と言うより見まくります。 まだ日本全国にはビックリするくらいの民家が残っています。 自分にとって、その土地の民家の美しさとは何かをいつも模索します。 今回の徳島は初めて仕事をする県なので…

実測やりよる

新しい現場がはじまりました。 徳島に行ってきました。 敷地の現状調査です。 大きな国道が近いとはいえ、のどかな雰囲気も残っており、 いい敷地だなと思いました。設計のイメージが浮かびます。 徳島では朝市をやっているらしく、 徳島らしい野菜や海産物…