大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

間伐材

今日は森の話をしてみます。


間伐があまりなされていないために
里山が荒廃していきつつある状況は皆さんもご存知だと思います。

そもそも「間伐」は隣接する木にのびていく枝葉が、生長を妨げる為
邪魔な枝葉を切り落としていく作業です。
ということは、隣接する木に枝葉が干渉しないように
「最初から、密集させず間隔をじゅうぶんとって木を植える」なら
間伐は不必要なのではないでしょうか?


写真の様に植林された森は必ずといっていいほど
「密集して植えて」あります。
なぜかというと、建築用材としてこの木を使用する為です。

製材された柱を想像していただくとよくわかりますが
木は下から上まで均一の太さで、なるべく曲がりなく真っ直ぐ育てないと
商品にはなりません。

そのために、わざわざ密集して木を植えて
横に伸びていかないようにし、唯一のスペースである上へと木を生長させます。
だから、必然的に間伐が必要なのですね。


木を見て森を見ずといいますが、
森を見ると、木の家にやって来ている柱・梁たちのことが
もっとわかるかもしれません。
古い民家にいくと曲がりくねった柱・梁を上手につかっています。
まっすぐな材料をつくるのが如何に大変なのかを教えてくれます。


ゆあさ