大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

新築施設(おかやま山陽高校記念館)

設計者の意図

野暮用で、久し振りに おかやま山陽高校に行ってきました。 建物に人を案内する時に いつも思う事は、 設計者の意図を人に伝えるのは難しいナァということ。そもそも建物は、使う人達のものであり 知る由もないとはおもいますが 設計者の意図を知ると良い事…

環境建築

環境×建築連続セミナーと題しまして 一年半実行委員の一員として中四国の建築家と共に 地方における建築のありかたを勉強し考えてきました。 会場は大角設計室が設計監理した「おかやま山陽高校」です。 日本は四季豊かな事で有名です。 長く伸びた国土は、…

雨の建築

雨の日に、思わぬ建築の姿がたちあがるときがあります。 静かな雨音のなか、建築を眺めるのが好きなのは そんな理由からなのかもしれません。 ゆあさ

引き渡し

前回までのおさらい →光景へ ようやくようやく 残工事も終了し、引き渡しをする事ができました。 これからは、完成後のお付き合いがはじまります。 思いおこせば一年前、寒風吹きすさぶ中 建物の輪郭にそって張られた糸をたよりに こうした日が来るのを待ち…

光景

前回までのおさらい →いらっしゃ〜いへ 艱難辛苦のりこえて、もうすぐ完成です。 初めてみる高台からの光景は あまりに美しくて、 美しい光が祝福するようにそそがれて 胸がアツくなりました。本当に美しい屋根です。 民家の新しい種が徐々に実を結びつつあ…

いらっしゃ〜い

前回までのおさらい →ひいて見るとへ 山陽高校の90周年のながくのびたアプローチをのぼりきると ひそかなオブジェがお出迎えです。 壁面のタイルを担当した アーティスト川埜龍三氏による作品です。 10年前に80周年記念館をつくった時も 完成記念に 梟のオブ…

ひいて見ると

前回までのおさらい →いっぽんへ ついに全貌を・・・・ といいたい所ですが 何せ建物が長過ぎて写真に納まりきりません。 さらに・・・ さらにさらにひいてみると 10年前に大角設計室が設計・監理した80周年記念館。 余計に長過ぎて写真では全然おさまらない…

いっぽん

前回までのおさらい →まじかへ ベンチつくりました。 ながく、ながく。 4メートル程あります。 本当は2メートルづつ、分割してありますが 折角一本の大木から削ってつくっていますから 連続して並べると、模様も揃い迫力が増します。 無垢の塊を、ボンッ!と…

小さいアキ

たくさん植栽をお願いしております。 将来森になるように。その中でも気になる今回の注目の木が・・・ (写真左中央のカラーになった箇所) フデ柿です。 とても小さくてかわいい実がなります。干し柿にすると、更にビックリするくらい小さくなるそうです。 ま…

まじか

前回までのおさらい →もちょいへ ビューン。という感じで ラインが入りました。 一気に学校施設らしくなりました。 植栽を加えていけば、もっと格好良くなるはずです。 たった一本の線が、雰囲気をガラッと変えてしまいます。 図面を描く時に、一本の線で一…

もちょい

前回までのおさらい →ホバリングへ外観はほぼ終了 内装はもうちょっと。 このブログの続き →まじかへ ゆあさ

ホバリング

前回までのおさらい →樹へ ブルンブルン。 ほばーほばー。 パシャリ。 右手に見えるのが80周年記念館。 左手にシルバーに輝く屋根群が 今回の90周年記念館です。10年前に設計した建物と今回設計した建物群。 なんだか学校に新しい村が出来たみたいで、 楽し…

前回までのおさらい →すぐるへついに仕上段階に。 みるみる 見違えた空間になります。植栽工事は工事費の中では ごく僅かな割合しかしめない訳ですが(総工事費の2~5%) それでも世知辛い昨今では減額の対象となります。しかし、その効果は大角設計室の建物の…

すぐる

前回までのおさらい →赤ペン先生へ 何をしている所でしょうか? ヒント:この壁と関係あります。 ??!? 正解がわかる時が来るのを 僕も楽しみにしています。 このブログの続き →樹へ ゆあさ

赤ペン先生

前回までのおさらい →ごろんへ 外構工事につかう石を探す為に 岡山県の採石場にいって来ました。全国どこの採石場にいっても感じる事ですが ショッカーか、西部警察が潜んでいそうな気配があります。 「ゆーうぅちゃーん!!!」 山から切り出された大きな石…

ごろん

前回までのおさらい →しましまへ 木造の楽しみ。 無垢の丸太をごろんとつかう。割れ止めの為に木片を 蝶ネクタイのような形に加工し、取付けます。 木のしなやかさ、 瑞々しさ、そんなモノを感じられる 空間になりつつあります。 このブログの続き →赤ペン先…

しましま

前回までのおさらい →数寄へ だいぶ シマシマに なってまいりました。 外構が仕上がってきたら、 もうちょっと外観のイメージが 和らぐと思います。 このブログの続き →ごろんへ ゆあさ

数寄

前回までのおさらい →シンフォへ 茶室・水屋の打合せにやって来ました。 ケヤキ。床板に使用します。 見付とよばれる、正面から見た時の板の厚みを どう見せるかを打合せしています。 杉中杢板。幅広。ウヅクリ仕上。 水屋の腰板に使用します。 何年生きたん…

シンフォ

前回までのおさらい →アイドリングへ 空間を見た時に表現する形容詞は様々ありますけれど初めて経験しました。 音楽がなっている。(というふうに感じるんです) 建築はやっぱりすごい。 このブログの続き →数寄へ ゆあさ

アイドリング

前回までのおさらい →観月茶会へ 模型を作った空間がもう少しでたち現れる。 ワクワクしますね。こんな感じになる。かな? このブログの続き →シンフォへ ゆあさ

観月茶会

前回までのおさらい →ものトーンへ 山陽高校現場は着々すすんでおります。 二階展示ホールです。 この日は中秋の名月。 生徒による観月茶会が催されており ごちそうになりました。 建築の現場も、茶会も一座建立。 今監理している建物が完成後に 学校側・使…

ものトーン

前回までのおさらい →美しい屋根をへ おかやま山陽高校記念館の現場もいよいよ大詰めです。 床の仕上を決めています。 小屋組のように、奥に すーーー と広がる感じに仕上がればいいのですが。 このブログの続き →観月茶会へ ゆあさ

美しい屋根を

前回までのおさらい →建築の宿題へ 屋根を一生懸命つくっております。 日本建築は、海外と比べると 壁よりも屋根の面積の割合が 不釣り合いな程大きいことが多々あります。 白川郷の民家のイメージや お寺のお堂等は、まさに屋根の建築です。 なぜ、このよう…

建築の宿題

前回までのおさらい →アッコへ 山陽高校の記念館の現場ですが どんどん全貌が明らかになってきています。 綺麗です。 この現場は形態と高さの違う3棟が角度をふりながら配置されています。 それぞれの棟にキャラクターがあります。 何故3棟が様々な形をして…

アッコ

このブログの続き →亅亅亅亅亅へ ここのところ続く暑さにすっかりへばってます。 そんな中、職人さんは黙々図面より良くなるように がんばって仕事をしておられます。 特に四季のある日本で、かなり辛いだろうと予想されるのが 屋根やさん。つまり瓦屋さんで…

亅亅亅亅亅

このブログの続き →棟上げ直前へ おかやま山陽高校に現在建ちあがりつつある記念館は、 東西に細長い敷地に配置されています。 そのため長い長い、アプローチを楽しめるように 設計することに注力しました。 ひとたび内部に入れば、圧倒的な反復のデザイン。…

棟上げ直前

前回までのおさらい →○へ いつもより多めに回しております。 とは、写真左隅の扇風機のことではなくて 染之助・染太郎師匠の傘を回しながらの名台詞。 傘を開いたような構造のこの空間は くるくる多めに回っている感じがするようになりつつあります。 壁や照…

前回までのおさらい →THEへ 岡山は梅雨入りしてしばらく経ちますが、もの凄い蒸し暑さ。 そんな中、機械加工全盛のこの時代に、大工さんがゆっくりこしらえた 円形の建物が組み上がってきました。 まだ、デザインの肝心要が加わってませんので、上棟までしば…

THE

前回までのおさらい →真夜中のリズムへ 木造建築の世界では 国産材を表現する時に 「地」という言葉を使います。 木造建築で使う材料は、ほとんどが外国産の輸入材が メインで流通しており、 現場で「松」というと、90%程が外国産だと思います。その為、そ…

真夜中のリズム

前回までのおさらい →柔らかい基礎へ 夜も更けてきた頃に、 模型が出来ることが多いのですが、なんとなく、こんやの模型は リズムよし。模型を1:100や1:30のサイズで作るという事は、 イメージを百倍、三十倍にして 想像を膨らませる楽しみがあるという事…