再生工事を行う箇所
再生工事現場です。現在は写真掲載時よりも進んで、ほぼ大工工事が終わった頃でしょうか。
順調に進んでおります。
この工程まで来ると仕上が段々想像出来、
施主の方も心配よりも期待が膨らんで完成がイメージ出来てくると思います。
一般的な古民家再生のイメージは
大きな丸太や、タタミの敷かれた厳格な和室などが綺麗に整備された様子でしょうか。
このイメージの源流は「主屋」部分の再生写真がメディアに紹介されるケースが多い為でしょう。
しかし、地方で古民家を数多く再生していると、
主屋ではなく「離れ」や「つなぎの間」、「蔵」といわれる部分こそが
再生工事のメインになるケースがほとんどです。
今日はその中でも「つなぎの間」についての話題です。
問題が起こりやすい箇所
古民家を再生する理由は、
暗い・寒い・雨漏り・使い勝手が悪い・段差が多いなど様々な要因があります。
生活する面で、上記の問題が最も起きやすいのが「つなぎの間」です。
「つなぎの間」とは、主屋と離れの間をつなぐ場所の事です。
主屋を建て、時間の経過と共に人が増え、離れを増築します。
その時に副産物的に出来上がるのが「つなぎの間」です。
副産物ですから、あまり快適性に重きを置いていないケースがほとんどで、
光も余り入らず、雨水が集まり、生活するうえで大変不便な空間になりがちです。
この「つなぎの間を」生かしながら、いかに再生するかによって、
空間がガラッと変ります。逆に言えば、再生工事でしかあまり味わえない
空間の醍醐味がここにあるともいえます。
一般的に考えれば、民家の魅力が
ほとんど感じられないような空間である場合もありますが
設計者の腕の見せ所です。
この家もつなぎの間が、かなりいい感じに仕上がって来ています。
完成が楽しみです。
ゆあさ