大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

いってきました。

いってきました。

そんな書き出しで始まるブログが増えてきたので
行ってきましたシリーズと勝手に名付けております。

さて、今回は福島県です。


あいにくの天気で時折雲間から磐梯山が覗く日で
岡山人の僕からしたら、この時期とは思えない
尋常じゃない寒さでした。(薄着だったせいもありますが‥)



ここには、建築の審査のプレゼンの為に来ました。
22組の設計者や企業、行政、組合等の参加者が
審査員の前で、自分達の仕事をプレゼンします。


そして、その日の夜のうちに最終審査に残る会社が発表されます。
なんとか、大角設計も最終審査に残りました。
来月は仙台で最終現地審査です。

遠くまでプレゼンした甲斐があったというものです。


結構ユニークな審査方法で、一人のプレゼン者に対して
複数(10人以上)の様々なジャンルの審査員が
サンドバック状態になるまで質問を浴びせまくるという
タフな審査でした。


楽しかったですけど。




福島には伝建地区(伝統的建造物群保存地区)があります。
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/hozonchiku/

全国の目ぼしい伝建地区は見てきたつもりですが
毎年何か所か新しい地区が認定されるので
日本全国まだまだ新しい発見があります。


「大内宿」。ここは伝建地区に昭和56年に制定された
比較的町並みとしては昔から有名だった場所です。

茅葺きの集落群が整然と並ぶ姿はここでしか見ることはできません。
朝早く行ったので人っ子ひとり、おらず
なかなかの情緒ある町並みです。




でも個人的には少し裏道、脇道にある
ざっくばらんな生活の滲み出た民家のほうが強く魅かれました。

本当に、素朴で美しい。




大内宿は、会津城下と下野の国(しもつけのくに)(栃木県日光市今市)を結ぶ
宿場町だったわけで、その道のことを「下野街道(しもつけかいどう)」といいます。

そんなわけで福島には下野街道沿いに無名ではありますが
美しい旧街道沿いの民家の建ち並ぶ姿が数多く残っています。

抜群に美しく、しかも、当たり前のようにある民家のあるべき佇まいに
感動しました。




素朴ながらも、洗練されたデザインの民家との
突然の出会いは
デザインするものにとって、東北の民家や風土を理解するうえで
限りない栄養になっています。


遠くまできて良かった。



ゆあさ