大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

木のいのち

今日はちょっと木についてブログを書こうと思います。



木の家は、当たり前田ですが「木」で出来ています。

「木」という素材は、昔から日本人に愛されてきたものですから
「木の家」で建てると言うと無条件に素敵な家になりそうですが、
なかなか簡単ではありません。
木は本当にピンからキリまである素材ですから、どんな木がどのように
自分の家に使われているかを知っておくのは、とても面白い事だと思います。


無垢

たとえば

・無垢(ムク)である
・無垢ではない

上記のどちらの状態の木が使われているでしょうか。
無垢とは、立っていた木をそのまま削り出して、製材し
柱や梁、板等に加工したものです。純度100%。混じりっけなしです。

無垢ではないものとは、木材を加工して、繋ぎあわせたり貼り合わせたりして
元の形を少し変えて形成した木の加工品です。
例えば集成材と呼ばれるものですとか、ベニヤ、コンパネ、フローリング等も
一般的に加工品です。
無垢材であるか、そうでないかによって金額や工事手間がかなり違います。

誤解しないでいただきたいのは、
無垢だからいい家が出来るのではなく
集成材だから悪い家になる訳ではありません。

無垢・集成材ともに良いところ悪いところがあります。
長所・短所を見極めそれを美しく見えるよう
最大限注意を払って、使うことができるかどうかが大切なのではないでしょうか。
そこに設計事務所の大切な役割があるのではないかと考えます。

ただ単に、金額的・工事手間だけの利点で材料を選択したものや
「無垢」というだけで特性を理解せずに使用されているものは、
大袈裟かもしれませんが、木の命に対してや、
心への尊厳が感じられない空間になってしまう気がします。



木には命があるんだなぁ、としみじみ感じた瞬間の写真をご紹介。

 

 



年輪の中心は・・・・1700?



年輪の外側は・・・・。およそ300年以上!



生きてますね。
木のおじいちゃん。
木の命が家を守ってくれているんですね。


僕は大木を巡るのが好きです。
写真は徳島にある楠です。

四国三郎と異名を取る暴れ川。吉野川の氾濫にも耐え
いまなお、美しい姿を見せています。
本当に木のいのちを感じる素晴らしい場所です。





ゆあさ