いぶし銀。
この言葉の響きが好きな方も多いのではないでしょうか。
瓦には「いぶしかわら」と呼ばれるものが存在します。
瓦を燃料で燃やして焼成する時にわざと
いぶすようにすることで、瓦の表面に天然のコーティングが出来上がり
風雨に耐える丈夫な瓦となります。
それだけでなく、瓦の表情がややムラのある銀色に仕上がり
日本建築ではその「おとなしい美しさが」愛されてきました。
そんなおとなしい、いぶし瓦ですが
華やかに変身することもあります。
漆喰をナマコのように盛り上げ目地としている「ナマコ壁」仕上は
華やかになり過ぎない微笑ましい装飾です。
町並みでナマコ壁の風景を発見することがあるならば
ぜひ、漆喰の目地の奥底に佇む、
控え目で、いぶし銀の美を発見されることをオススメします。
ゆあさ