大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

へなよ

実測に行ってまいりました。
こんな民家があります。


こんな丸太をわざわざ山から選んで来て
面白がって使ったのでしょうね。
小屋裏で樹の妖精が梁の上に、いるように感じます。


自然界には人智を超越したものが数多く存在します。
光や雨、火や太陽等。
それらは恵みであると同時に、猛威をふるうこともあります。
だからこそ、その力の前に日本人は
畏怖の念を感じ「神」を垣間みていたのかもしれません。


民家は御し難い力を受け入れ
恩恵を感じられる素敵な装置だったのです。
この丸太をみているとそんな気持ちになります。


しかしながら、現在の住宅つくりの主流は、
全てをコントロール出来るといわんばかりの風潮になっています。
地震にも、熱環境にも、メンテナンスいらずで風雨にもびくともしない。
極端な話、その考えは「時間」も「季節」も
人間の都合のいいように排除した考え方かも知れません。


あまり過剰になると「自然」から遠ざかざることを
自ら選択することになってしまわないでしょうか。
受け入れることから、もう一度はじめる事で
新しい時代の民家がうまれるような気がします。


イメージを超えた出会いが、その先にはまだまだあるはずです。


ゆあさ