大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

テーブルの善し悪し

テーブル。もしくはちゃぶ台。

どこのお宅にも、一つくらいあると思いますが、
まじまじと見つめたことがお有りでしょうか。

大角設計室では大工さんにデザインしたテーブルを
つくってもらうことも時々あります。

今日はその天板を選定し加工の仕方を打合せに行きました。



マジマジとテーブルを見てみてください。今回のように
無垢の板で出来ているでしょうか?それとも集成材で出来ているでしょうか?

では材種は?

手触りは?

色は?

デザインは?


五感で愛でることのできる、楽しい家具だといえます。
赤ちゃんは、テーブルまで舐めますから、より五感を駆使して
楽しんでいるようですから、大人も負けられません。





よく、木の善し悪しとして指標とされるのが「木目(モクメ)」です。

木目(モクメ)には大雑把に言って二種類あります。
「柾目(まさめ)」と「板目(いため)」です。

柾目(直線の木目だけで構成されるもの)が上級とされ、
板目(渦巻状の波紋のような曲線の木目で構成されるもの)が通常と格付けがなされていますが、
テーブルの場合にかぎっては、そうとも言えません。



テーブルは、中央程に渦のような年輪の見える
板目のほうが美しいことも多いと思います。
ただしその場合は板目が美しい木を選択しないといけませんが。

西洋ではわざと板目を2つ並べ、「ブックマッチ」とよばれるデザインにより
素晴らしいテーブルがデザインされてきました。

美しいテーブルは、台拭きで拭き取るごとに美しさを増します。
チョット重たいことや、細かいヒビワレ、反り等、手入れをまめにしないといけないのが
無垢の木の難点ですが、それでも、50〜80年位生きている木の板でご飯を食べてるなんて
考えただけで嬉しくなりませんか?

機能的だとしても機能だけしかこの世界に必要ないなら
全ての家がプラスチックで出来た家具で事足ります。

命に感謝し、美しさを喜ぶ。
そういう多様性を「楽しめる」
こころ豊かな家をデザインできるといいですね。
その美しさの本質に気づく為にデザインがあるのだと思います。

ゆあさ