大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

愛情に等しく


メンテナンスに行ってきました。
老朽化により、シックイがはがれたようで
その補修のためです。
僕が入所するもっとずっと前に設計された家ですが
庭木がどんと大きく育っていい感じです。



民家のデザインは時間と共に古美(ふるび)てきます。
これをただヨゴレととらえるか、経年変化の美と捉えるかは
人それぞれ。

時と共に建築は変化するのは自然の摂理ですから
ある意味、住まい手の心次第といえるかも知れません。
が、やはり、自然は人間の拠り所となるべきもの。
時間は建築と自然を結びつけるすばらしい役割を果たします。
それこそが、古い民家を再生する時のえも言われぬ魅力の正体でしょう。

設計者と施主の幸福な出会いによってうまれた建築は
心を受けとめた家となります。



時間の経過によって美しく感じられるかどうかは
自分の心のしみこんだ建築になっているかどうかに
かかっているのかもしれません。
設計者の力量が、施主の心が、時の試練を乗りこえるかどうか。
民家は見ています。


ゆあさ