地域性。風土性。歴史性。
それらを漂白し、白けたものにしても
人は賞賛してくれます。
なぜならそれは、モダンに感じるからです。
ただ、きっと五年、いや三年先もその賞賛の眼差しが
その建物に向けられるでしょうか?
なかなか難しい問題です。
なぜでしょうか。
それは、「たかだか」、ただ、モダンだから
かも 知れません。
永く堆積してきた、人間の生活文化。人間の創造物である建築。
それらをすっ飛ばして自由に考え切ることが
本当に建築家に可能なことなのか。はたまた出来ているのか。
歌舞伎役者の松本幸四郎が言っていた言葉ですが
「本当に古い物が解る人は、本当に新しい物も解る」。
本当のモダン、とは何か。
僕はそのヒントを「宿る」というキーワードで考えています。
いい「宿り」のあるカウンターテーブルができつつあります。
ゆあさ