大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

ちゃー届いたで

今日は大角設計室の日常について少しかきます。
玄関の彫刻達はのんびりしています。

けっこう無表情なかわいいやつらです。



そんななか郵便が・・・・






お茶が静岡の施主より届きました。
以前もブログで紹介しましたが、大角建築の
静岡シリーズ最初期の住宅になります。お茶屋も生業にされています。




みなさんもお近くを通られた時は
初期の大角事務所の作品とおいしいお茶に会いに、是非いってみてください。



【 かやまえん 】


今回はなんとおまけに、お茶を入れる急須もつけて届けてくれています。
そう、このお茶はちゃんと急須に茶葉を入れて、
お湯を沸かし、急須に注ぎ、味わいを抽出してからのむ古き良きスタイルです。


昔はあたりまえだった、このいれかたもティーパックの登場によって激変しました。


では、なぜこんな、しちめんどくさいお茶を買うのか?



それは、やっぱり



圧倒的に



「美味い」



からです。








さて、このことと建築とをリンクさせて考えるとどうでしょう?


建築も茶葉同様に
美味くなる抽出期間を必要とする時もありますし、
ティーパックで充分という時もあるでしょう。


長らく住んでいくとじわじわ味わいが増していく「急須建築」。
雑誌、TV等でパッと見てインパクトのある「ティーパック建築」。

本当に「良い」と心の底からしみじみ思えるのには時間がかかります。
その時間をかけてみようかな?と思わせる為に
設計者はデザインするべきです。
デザインとは表面上のお化粧のことではなく、
本質を指し示す考えがカタチになったものです。


建物の本質的な美しさとは関係のない、脚色した味付けにしたとしても
「ティパック」になれたお客には分からないことも多いですし
むしろ一時の満足をあげることも出来るでしょう。


でも良い設計者は「本物」の味を知ってしまいました。
だから、この喜びを薦めずにはいられません。




それと


茶葉をこの季節に購入するのは、もう一つ理由があります。


それは
やはり新茶の季節だからです。


その季節、その特有の地方の、その旬だけの味わい。
いいときもあれば悪い時もある、自然な味わい。



大角設計室の建築にも、そんな瞬間が隠されている筈です。
もちろん皆さんのお住まいの家にも、注意深く見れば建築の旬が隠れています。

この時間にだけ美しい光が差し込んだり、

気持ちいい風が抜けたり

雨音が美しかったり

木陰が障子に移り込んだり。


じっくり家と向き合える時間を持ってもらえるような
そんなどっしりとしたデザインが続けていけたらいいなと思っています。




ゆあさ


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大角雄三設計室(@osumiyuzo_archi)