大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

地方寄りの建築をかたるしす

今年も例年に違わず、超絶に忙しい最中に参加したコンペが
プロジェクトになりそうで
大コケしたものが何件もありました。


結果から言いますが、
最終選考まで言ったのですが・・・負けました。



がっくり。



みたいなコトを何度も繰り返していますが、
やっぱり、真剣にガツーンンと集中して、イメージを膨らませ
考えるいいトレーニングになりますし、
負けてなお
頑張らねばと思わせる状況が、特に地方にはあるなと感じているため
やめるにやめられない状況です。



負け惜しみですが、
地方に相応しい、ゆっくりとした成長をもたらす建築をつくるのは
私達が相応しいという、思い込み(自負?)も、かなりあります。




今回の敷地は、本当に人口が少ない超がつく過疎地ですが
移住者を獲得する事に成功し、あたらしい田舎として
全国的にも有名になりつつあるユニークな土地でした。


村の保有する土地の約9割程が山林であり
林業で行きていくと決めた、強い意志のある村です。





そんな村に相応しいものは何なのか?
そういった未来への提案を、もとめられたコンペティションでした。


そう言った訳で、この建物は構造形式が募集要項で決まっており
「木造」が相応しいとなっていました。


その条件のため、村にある林業施設で
村で取れる材料や、村の人材、技術、設備をコンペ参加者に公開し
計画のヒントにする機会がありました。





施設見学で驚いたのは、
施設の内容ではなく、参加者の木造への認識です。

「この人達。木造で建築をすることを大事と思ってる人達なんだろうか‥」

そう思わざるを得ない言動のオンパレード。
木造を建てる機会が多い、少ないはいいとして


地方のシンボルとなる木造施設をつくろうとしている設計者として
相応しいのかどうか。
杉も、桧もわからない。そんな大事務所の先生と呼ばれる人達・・・。


でも、結果的にその人達はコンペにはめちゃくちゃなれてて強いんですよね。

私の未熟さが身にしみた、いい経験となりました。
田舎の設計者はもっと頑張らないといけないですね。

そうでなければ、大好きな田舎のために奉仕する機会は
未熟な田舎の設計者に与えられることはありません。



いろいろ、田舎で、田舎だから出来る
ワクワクする仕組み考えたんだけどナァ。

また次回に期待ですね。



プレゼン前に力飯も食べました。
「都会の洗練」の対極にある「田舎のソウルフード」。
うんめかったよね〜。



また、サーブの仕方も豪快すぎていいのよ。
ここは。
こういう建築の建ち現れ方をめざしたいですね。



この村の喫茶店で飲めるイチジクのジュースが、
本当に、ビックリするくらい美味しくて、

それを少しずつ、味わいながら


「そうそう。こんな味の建築が、きっと僕たちも、村の人も必要だと思うんだけどな。」


後味の悪さを
自然の恵みにさらりと流し込んでもらって
また次の高みをめざします。





ゆあさ