大角設計室では、
時々学生が模型を手伝いに来てくれます。
学生には最初に模型の目的や、
設計意図等を話します。
そうこうして模型つくりスタート。
途中進捗状況を
完成まではほど遠い段階で一度見ます。
その時に、注意すべきは、この模型の目指す方向性を
ちゃんと表現しているかどうかチェックすることです。
今回はこの時点でこの家の空間主題がはっきり分かるようにできています。
とても楽しみです。
だいたい模型づくりの上手い下手には二種類ありまして、
学生たちはそれぞれ個性がありますからそのどちらかのタイプに分類されます。
一つは、技巧的に優れているコト。
たとえば、一ミリの狂いもなくつくれるだとか
垂直水平がでているといった手先の器用さの次元。
二つ目は、表現的に優れているコト。
器用さはなくても、模型を見た人が何を表現しているのか理解出来る
造作をすることができるタイプ。
学生の時分では上記の二つをマスターしないと行けないわけですが
特に、設計事務所に来て他人の描いた図面を立体化する模型づくりは、
模型での表現力づくりにはもってこいです。
学生に指示をすることは
設計事務所スタッフにとっても修行になります。
自分の図面を説明して、立体的に他人につくってもらう行為は
建築工事のプロセスそのものだからです。
つくる人が、何を拠り所にモノを理解し、つくりあげるか?
その勘所を掴むことが上手くなったと感じるのは
学生のイキイキとした模型を見たときです。
ゆあさ