大角雄三設計室は建築の設計を生業にしている事務所です。
設計事務所にしては珍しく、仕事割合の9割くらいは
個人住宅のしごとをしています。
毎日毎日家の設計のことばかり考えています。
そんな私たちの仕事ぶりをみて
「毎回毎回家ばかりつくって、飽きませんか?」と
他の人から見ると思われそうですが、
言われたことは振り返ってみると、意外にもないです。
さらに、こんなことも、たまに質問されます。
その内容は
「アイデアがなくなることはないんですか?」です。
大角設計室に勤めて長いですが、
意外にもたしかに飽きたことは無いですね。
それはなぜなんだろうと最近感じたことを書きながら
考えてみることにします。
また大角が
「アイデアがでてないな~」と感じたことも
無いことに気づきました。
確かに生みの苦しみはあるのですが
不思議とそう感じています。
その二つの質問に対するこたえのヒントが
最近打ち合わせによく行っている
思っています。
私達大角設計室は、全国各地の「土地に根差した」人々や
「土地に根差そうとしている」人々と話し合いながら
その土地で出来る、その人に似合った家を創ろうとしています。
打合せ後お茶をいただきながら
お茶請けに、お菓子を出していただきました。
パッケージを見ると「桃次郎」のきびだんご!
吉備団子県(岡山県)出身の私としてはツッコまざるをえない!
そんな私を見て、微笑みながら「この桃次郎の由来はね・・・」と
お客さんが地域の風土にまつわる話を教えてくれます。
別のお茶請け「鹿嶋の杜」。
「ゆあささん。これはね、この辺りにある神社のお菓子なんですよ」
と教えていただいたので、打ち合わせの帰りに
そのモデルの神社に立ち寄ってみました。
湿度の多い深呼吸したくなる静かなアプローチ。
ゆっくりと歩をすすめます。
いやー、なんのことないデザインですが
自然の力と、刻のデザインが相まって
心がジーンとする風景でした。
こうやって、私たちは
建てる地域の人に思いを教えてもらったり
風土に育まれたデザインを
ゆっくりと自分たちに吸収しながら
新しい仕事に取り組んでいくことで
「設計」という仕事にたいしてフレッシュさを
保てていけるのだろうなと感じています。
だから冒頭の質問
「飽き」が来ないんですね・・・・
・・・・
・・・・!
って、思ってたんですが「あき」がありましたね。
「あき」の味覚満載ですね。
新米についてのエピソードなどまだまだ話は尽きないようです。
この家の物語は、これからも、続いていきます。
ゆあさ