新たな東北での仕事。
少し前にひそやかに始まっております。
冬の足音が、岡山県より随分早く、紅葉を東北で味わってから
ふたたび数週間後に岡山県で紅葉を見るという状態になっています。
今回の敷地も、周辺環境が豊かで自然溢れる土地です。
地鎮祭の祭壇に木漏れ日が美しくあらわれ
現場に立ち上がる姿を想像すると、期待に胸がふくらみます。
敷地内の環境も大切なのですが、
建築は、敷地外の環境も大事です。
言わば、「背景」が美しいことと
その背景にマッチした「建築」であると
自分の敷地面積を超えた空間の広がりを感じることができます。
敷地境界は、人間が決めた制度であり、
実際には境界に工作物（塀や境界ブロック等）を設けない限り
目に見えません。
土地は厳密に、日本中境界線が張り巡らされているわけで
そうすることで個人の資産が守られている反面
境界線という目に見えない蜘蛛の糸に絡みとられすぎると
自分の住宅や敷地の様子が、
そのまま「周辺の背景になる」との思いに至らなくなりがちです。
東北から岡山県まで、どこまでも繋がる紅葉の風景は
設計者にそんなことを教えてくれます。
この家が、この周辺環境を高める存在になればと想っています。
ゆあさ
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