大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

古民家再生の歴史: 35年前、岡山県で生まれた運動



35年前、岡山県で六人の建築家が「古民家再生工房」を結成しました。

 

古民家をモダンリビングに!をスローガンに

岡山県内のみならず、全国に活動の領域を広げてきました。

 

現在でこそSDGsなど持続可能的な価値観が広がりつつありますが

「古民家再生工房」結成当時は1988年とバブル景気の真っただ中。

世の中は「スクラップ&ビルド」の大号令で、

田舎に残されたポツンと佇む民家はひときわ貧しく、弱弱しく、

あんいに「壊してしまえ」と住まい手も、建築業者も考えるのが当たり前。

 

「リノベーション」や「リフォーム」などというコトバも知られていない時代。

 

 

「古民家再生」ということばは「岡山」から生まれた言葉です。

 

 

特別ではない風土の中で

名もなき人たちの生活を物言わず器として

名もなき職人の手によって創られた「民家」。

 

その民家を「保存」ではなく「再生」して

「現代・未来への生活の器」としてデザインすることを

「古民家再生工房」は35年もの間創造し続けています。

 

35周年以降のストーリーへ続く展覧会を今年の3月に岡山で開催します。

順次開催情報をアップしていきたいと思います。

 

お楽しみに。

 

 

 

大角雄三設計室