徳島県にきております。
徳島で現在立っているビルなどを再生物件としてふさわしいかどうか、建築家目線で見て欲しいと相談をうけています。
一緒に建物を巡るのは、以前徳島でお世話になった老人福祉施設の依頼主です。
毎年冬になると、徳島にお呼びいただいて、何軒か候補物件を見るのが
ここ3年ほどの恒例行事です。
建物を見終わった後、一緒にご飯を食べたりお茶をしながら
「あの建物、どう思う?いける?」「たっかいんっじょ~」などと
たのしい阿波弁を聞きながら見学したデータをその場で簡易にまとめ
分析・説明し今後の打合せや、日程を決めていきます。
徳島で検討中の物件はわりあい築年数が経った鉄筋コンクリート構造のものが多く
費用面や工事期間等がプロジェクトを進めるうえでかなり厄介です。
ですので、簡単にちゃちゃっと計画してデザインしてというわけにはいかないので
こうして長い年月をかけて、依頼主の要望や心の奥底に眠る夢、
長期的ビジョンなどをしっかり推し量ることのできる関係性が大切だなと
つくづく思います。
そのためにはやはり時間が必要で、
だけどその大変な時間を依頼主と設計者が乗り越えられるとき
素晴らしい結果が生まれるのではないかなと思います。
そんな、時間をこえた難工事のストーリーに励まされる
ミケランジェロの最高傑作システィーナ大聖堂を見に大塚美術館へ。
時や場所を超えて、
依頼主に出会えることはほんとに幸せだなと
日々実感しています。
ゆあさ