大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

家と門構え

住宅を設計する時に、間取りについて真剣に悩まれる方は
多いと思いますが、門構え・塀について考える方は少ないかも知れません。

昨今プライバシーの概念がこれほど叫ばれると
単純に囲い込むように塀をし、
人を遮断するような門が多く設けられているように思います。



住宅は元々、自然や外敵から身を護るためにつくられた物ですが
日本では本来、自然と人間との間には境がありませんでした。
家と自然も同様の関係を結んできました。

そんな開放好きな日本人気質に合った
プライバシーは、ほどよく開放的で、
視線が自然のなかにスッと透けていくような、そんなバランスを全ての家が
心掛けたらどんなに素晴らしいかと思います。

この、ほどよく開放的にするためには、周辺環境の諸事情はあれど
施主や設計士に生活を楽しむ力が
どれだけあるかにかかっているような気がします。

家に相対する、心構えについて考えるのは大切なことです。
とはいえ、構えすぎてもいけませんが。

その先に豊かな生活があるのではないでしょうか。


ゆあさ