大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

住むんです(最終回)


年度末ブログ整理してて、そういえば尻切れていた物件あったなと思い
懐かしく思い出しながら最終回を書いてみます。





岡山県倉敷市の南部に位置する
昔ながらの住宅地に、新築住宅を若夫婦の為につくりました。

築30〜50年程の家が多い、すこし住むにはワクワクする
うねうねした小径がある通りにその家は建っています。
車だと多少ドキドキする道です。

焼杉板を貼った一般的な民家と同じく、
この新しい若夫婦のための家も、
焼杉板で外壁をはり、三角屋根に瓦が葺かれた
ありふれたもので構成された住宅です。







玄関側に回り込むと、すこし賑やかな印象があります。
植栽等をまだ少しづつ続けて施工する予定なので
緑が入って来ると、もう少し落ち着いた印象にかわると思います。








玄関アプローチを上がって行く時に見える
この雁行した雰囲気が好きなんです。

隣のおじさんがつくった手製の倉庫とも何となく馴染んじゃってます。


それでは中に入ってみましょう。







開放的な玄関。下足入れも空間に合わせて作り付けです。
棚の割り付け等を施主と一緒にしたのも、
良い思い出です。






玄関ホールを南に曲がると客間に続く廊下。
左手には中庭が広がります。
こちらも徐々に手を加えて
楽しい庭に育てて行く予定です。






主屋と渡り廊下を挟んで別棟になっている客間。
写真には写っておりませんが、グッと天井高さを押えている一方
開口部が比較的一部大きくしている、
いままで大角設計があまり展開してこなかった畳の間になっています。







再び主屋棟にもどってみると
どっかーん、と吹き抜ける気持ちいい階段室。

この階段室はかなり力を入れていて、大工さんも一番気を使った
場所だと思います。






時間帯によっては、
直接美しい光が室内に差し込む事があります。
この光は、玄関ホールからも、居間食堂からも格子戸を透かしてみる事が出来ます。







こんな感じですね。
部屋ごとに完全に仕切ってしまうのも合理的ですが
合理性を超えたデザインがそこにあるなら
なんとなく繋がっているデザインもオススメです。







さて、二階に上がってみましょう。
開放的で、直接光がさしこむ、登りたくなる階段です。
個人的には、良い家の条件を挙げるとするならば
部屋から部屋へ移動する時に、
楽しい「動線空間」があるかどうかを重視したいと思います。

短い動線、効率の良い動線はもちろん考えるべきですが
せっかく設計者と家をつくるなら
動線が「空間」に昇華されていると楽しいですよね。






二階にある子供室は大きな丸太が飛び交う
のびのびした空間です。

のびのび。






水廻りは、センスの良い夫婦と相談しながら
時に教えてもらいながら、かわいらしい
洗面所ができました。






キッチンも、シンプルなものを
と、施主さんからの要望をうけ、一緒につくりました。
シンプルだけど、使いやすいものになったと思います。

キッチンは毎回、施主さん達から教わる事が多くて
設計がいつも楽しいです。






振り返ってみると、この家も
施主さんのこだわりが一杯入っています。



いつ会っても、

「ああ。なんだか、いいよね。」


と思える美しい生き方をされている一家が
楽しげなモノを家にもちこんで
より一層、楽しく美しい家に育てていってくれるだろうなと
感慨に浸ったところで、このブログはおひらきです。

でも生活は、まだまだ、続きます。



ゆあさ



                                                                                                                      • -

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