2015年中国建築大賞の審査において
岡山県高梁市にあります、通所リハビリ「ひがし町」(設計・監理:大角雄三設計室)が
一般建築部門「優秀賞」を受賞しました。
中国地方5県(山口・島根・鳥取・広島・岡山)に建設された建物を表彰する
日本建築家協会が主催する建築賞です。
建築物というものは、さまざまな条件下で建てられるわけですから、
優劣を決めるというのは、なかなか難しいと思います。
そんなわけですから
一般の方には、そんなコンテスト必要あるのか?設計者のエゴの競争じゃないのか?
と問われそうですが、そうでもないと思います。
日本中に溢れている建設物は、なぜほとんど、似たり寄ったりの形なのでしょうか。
特に老人福祉施設とかはそういった傾向が見られやすいですよね。
さまざまな条件下で生み出される、施主の為の一品生産品である建築が
何故だかそれぞれの土地の形状・条件に合わせて出来上がる事はありません。
そうした設計行為は、本当に施主に寄り添ったものでしょうか?
施主の方が、言葉にすることはなくても、
心に眠っている建築に対する思いを、思慮深く考え、掘り起こす必要はないのでしょうか?
このコンペの序文にはこう記してあります。
「建築家は、自らの業務を通じて先人が築いてきた社会的・文化的な資産を継承発展させ、
地球環境をまもり安全で安心できる快適な生活と文化の形成に貢献しなければなりません。
日本建築家協会中国支部では、上記建築家憲章の理念にもとづき、
中国5県に造られた建築を顕彰する目的で、中国建築大賞を創設しています。
本賞はすぐれた建築デザインや建築文化や環境形成に寄与した
建築作品を設計した建築家を顕彰いたします。」
こうした賞に応募する事は、
地方で建築家としての職能を考える
良い機会になっています。
ゆあさ
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