大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

土着について


「土着(どちゃく)」についてのテーマで
雑誌をまとめています。

何でもいいんで、寄稿おねがいします。



と、徳島県の仲のいい建築家、内野さんより連絡があり
普段思っていることを書きました。

建築家協会の業界紙へ向けたものだったので
せっかくなのでブログで公開しておきます。

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「土着について」

中国地方/岡山県

大角雄三(大角雄三設計室)


私の事務所や自宅は岡山市内にありますが、

まわりは田園に囲まれた昔ながらの農村風景が残っています。

「マスカット温室」「タバコ乾燥蔵」「納屋」等、

主に戦後に建てられた農業用の小屋を数多く見ることができます。

それらの建物は現在では使われなくなり、「無用の長物」として

朽ちていくのを待っている状態です。



機能に徹した建物で、

ふつうに眺めれば、けっして美しくないわけですが、

「刻の経過」が何かしら人を魅きつけるものがあります。







見過ごしてしまいがちなものが、地方には沢山ありますが、

その魅力を見つける喜びも地方ならではのものです。

私にとって、すべてのものがものづくりに役に立っています。


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大角雄三