家が出来上がるプロセスで
建物の骨組みが建ちあがった後は
壁に土を塗り付け、
外部と内部の区別がジョジョに、はっきりしていきます。
家とは、いわばシェルターであり、外的環境から
安定した内的環境を人間生活に与えるものです。
ですが、外的環境から全部遮断してしまうと
実は人間は生きてはいけません。
問題は、それらを直接人類が受けとめるには
あまりに貧弱な生物であるために、適切なカタチと量に整える必要があります。
光や、風、熱、音、水。
それらすべては、実は私達に恩恵を適度に与え
生かしてくれている大切な要素です。
考えてみれば、それはそうで、
目の前の「木材」や、「土」、「石」だって外的環境からお借りしてきたものです。
カメラのレンズを絞るように、室内に入る光量をコントロールします。
そうすると、室内に見えない光がカタチを現します。
よく、小さな頃の躾「ご飯粒残さないように」といわれます。
与えてもらうものを、敬意と感謝を持って、余す事なくいただく。
という事ですが、実は、建築の中にも、見えませんが
光や、風、熱、音、水などが私達を生かすために
自然から与えられています。
「良いデザイン」とは実は「ご飯粒残さない理論」と同じようなもので
室内に上手に取り込まれるべき外的環境を
もっとも、適切なカタチで、余す事なく取り入れる手段と言えないでしょうか。
ちょっと難しい、話になってしましたが、
百聞は一見にしかず。
最後の写真は、窓の少ない洗面脱衣室の現場写真です。
絞り出た光の最後の一粒まで、美しく。
これを実現しているデザインの秘密はどこにあるのでしょうか。
正解は、この工事ブログの初期のころに隠されています。
ゆあさ