大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

見通し


設計を生業にするという事は
煎じ詰めれば「見通す」こと。

と言えるかもしれません。


まだ、見ぬ未来の風景での
まだ、見ぬ未来の生活像を
まだ、見ぬ施工者の技術力と
まだ、見ぬ施主の方の心を
如何に掬い上げ、まとめて一つのカタチに
結んでいくべきかを、いつも思案しています。



しかしながら、
再生工事の場合は、まっさらなキャンバスに
まだ見ぬ風景を描くというプロセスではなく、
強力な、「既に描かれた既存の風景」が見えています。

厄介なのは、既にある建物そのものが魅力的なため
まだ見ぬ美しさを想像する上で、心の目隠しになってしまいがちです。

施主さんが想像されていた、その、さらに先を見通した
デザインになっていけたらいいなと思っています。

ゆあさ