かなりご無沙汰の更新です。
と言いますのも缶詰状態で図面を書いており
しばらく現場から遠ざかっておりました。
建築はまだ見ぬ作品に対してお金を支払っていただきます。
普段の買い物とは順番が違います。
そしてとても大きな買い物です。
デザインや性能に始まる細分化された無数の変数に対し、逐一反応する総体が“建築”です。
複雑すぎて数値化できないものを正確に想像してもらうために、
図面を作り、模型を作り、手を動かしています。
判然としない不安が、少しでも和らげますように。
そしてもう一人、数値化できない事物へ挑む作家、山口敏郎さんの展覧会が始まります!
場所は廣榮堂倉敷雄鶏店。
自分も展示設営をお手伝いしました。
試しに空間に自身の作品を置いてみる。
それに空間が答える。
感性のみを頼りに対話を重ね
水滴のメタファーである青い丸が
調和しながら離散しています。
山口敏郎「滴–雨は見えるか?–」
廣榮堂倉敷雄鶏店2階
刻の美術館
で開催しております。
会期は6月12日から6月23日です
そして同時開催で松琴寺でも展示が行われます。
苔むした禅寺に浮かぶビビットな蝶
緑と赤の補色関係が御本尊を祀る空間を劇的に変質させています。
大角事務所新人のさの君はカメラが得意で
作品の記録係として大活躍しています!
構えが様になっています!
その他にも様々なインスタレーションが寺を埋め尽くしています。
山口敏郎「無限雨」展
松琴寺
open:11:00〜15:00 17:00〜20:00
こちらは6月14日から6月18日までの開催です。
山口さんの作品は
様々な解釈を包括するおおらかさ
ミニマルアートのような、でもそれにしては野生的な造形や筆使い。
芸術の原点である感情や感性が脈々と息づいています。
どちらの会期も短めなので是非お早めに!
うえにし