大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

京都にて

さて久しぶりに京都での再生工事のブログ更新です。

この現場も順調に進み現在は屋根が葺き終わった状態になっていますが、
今回は屋根を葺く少し前の状態をレポートします。



写真は二階で撮ったものです。
屋根の力を柱に伝える為の桁(ケタ)とよばれる構造材の
高さを調整している状態です。

水平に貼られた糸によって、桁が上がっている所、下がっている所を確認しています。
写真は北面の桁なのですが、南面の桁と同じ高さの筈なのに随分下がっていました。
これは長年の屋根加重により桁が曲がった可能性もありますし、
ひょっとしたら、まっすぐな材等なかった時代ですから
昔の大工さんがある程度ファジーに仕上げたのかも知れません。



拡大してみると、柱の上部と桁との間にスキマが出来るほどです。
この現場を担当した大工さんは100年後200年後の大工がこの家をなおす時に
笑われないようにしないとと思った(ハズ)です。

何よりも、なおしてでも使いたいと思わせる事が大切だと思います。
そのために僕らは現場に通い、図面を描いています。

次回はこの現場に携わっていただいている職人さんを紹介したいと思います。


ゆあさ