大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

柱の入れ替え


事務所の近所の家からメンテナンスのご依頼があり
行ってまいりました。
写真中央の柱足元が大きく曲がっています。
屋根荷重が重く、壁の無い独立柱が少々細すぎた事と、
長い風雨で傷んでしまったようです。




今日はその様子をご紹介します。
工事の内容としては、傷んでいる柱を抜き取り
新しい柱と交換することがメインです。
その時に傷んだ柱が取り付いていたので、建物がやや下がり傾いてしまっていますから
どの高さまで持ち上げれば、水平にもどるかを、レーザーの水平器で調べています。




右が傷んだ柱。左が新しい柱です。
傷んでいる方の柱は松。あんなに曲がっても粘りのある松だった為に
柱が折れずにすんだみたいですね。木は意外とつよいものだなといつも思います。
新材は柱の径も太くし、材種も水に強い栗材としました。
既存の梁に取り付くように、既存の梁穴にあわせた形に柱を加工していきます。



そして完成です。
見かけにもガッシリしましたし、何より美しくなったと思います。
地方の建築家は、こういう町医者的な存在であることで
地域に貢献出来ると嬉しいです。


ゆあさ