京都の現場です。
足場が邪魔でわかりにくいのですが、
吹抜け越しに天井・小屋組を見ています。
玄関を入ると吹抜けがあります。
上部には既存の黒光りする構造材と
新たに設けられた竹。
そしてその竹のスキマから光がおちてくるようになっています。
玄関+吹き抜け+小屋組
このような構成は民家によく見られます。
おおらかな雰囲気に、古材のザックリとした質感が
よくあっていて、新たに設けられた天窓が効いています。
昔は玄関土間と炊事場である窯場がつながっていた為
煙抜きとして吹抜けがあり、
屋根にも排煙出来るようにスキマが設けられていました。
今回はその構成を現代の要素にアレンジしたものと言えます。
何もかも古いままでなくても、
過去の知恵を継承し発展していく事が
現代を生きる建築家の仕事なのだと思います。
逆に何もかも新しいという概念は
民家について知れば知る程、存在しないのではないかと感じます。
それぐらい民家ではさまざまな試みがなされており
それらの試みは現代でも充分アレンジ可能な程
先鋭的なものが多くあります。
偉大なる先人達に耳を傾ける
謙虚になる姿勢が、
更なる新しい民家をつくるのではないでしょうか。
ゆあさ