NHKの連続テレビ小説「カムカムエブリバディ」は今週で千秋楽ですが
舞台は岡山から始まります。
私達岡山人にとっては見慣れた風景や、耳慣れした方言が放映され
楽しんで見ています。
あまり気にしていなかったのですが、なぜこの物語が
「岡山」を舞台にする必要があったのか。
最近ようやく理解しました。
この番組は、3人のヒロインをつなぐ100年のストーリーなので
その時間をつなぐ「仕掛け」があります。
その仕掛けが戦後に実際に放送された「英会話ラジオ講座」です。
ラジオ講座の声の主こそ「平川唯一」さんです。
彼は終戦時の玉音放送を英訳し、海外に向けて読み上げた人物であり
そんな方が岡山にいたなんて、全然存じ上げませんでした。
勝手に長崎県かどこかの方かとてっきり思い込んでいました。
さて、建築の話に戻しましょう。
大角設計室は、実は100年ほど前の岡山県上房郡津川村で建てられた
古民家を再生したことがあります。ちょうど平川唯一さんの出身地ですね。
時代も平川さんが生まれた頃です。
もしかして、この建物の風景を、
カムカム英語の平川少年も見ていたのかもしれないと思うと
見えない、とき、や、縁、のつながりは不思議だなと感じました。
建築は、100年をつなぐことのできる不思議なものです。
全国各地でご縁をいただき、見えないつながりを
これからも創っていきたいなと思います。
住む人の幸せそうな顔を思い浮かべぇ。
ええよぉうなれ。ええよぉうなれ。ええよぉうなれ。
その気持ちが民家に乗りうつらぁ。
うんとええよぉうなってくれる。
すてきな住まいのできあがりじゃ。
ゆあさ