大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

分棟という建て方


瓦屋根とガルバリューム鋼板の屋根が見えます。

家を建てる場合、間取りをどうするかで
設計者はおおいに悩むわけですが
大角設計室では比較的分棟にするケースが多いように思います。

分棟(ぶんとう)とは読んで字のごとく「棟」を「分ける」ことです。
「1棟」「2棟」・・・という風に数をかぞえる訳ですが
言い換えると屋根の数が幾つあるかということです。

大きいボリュームを持つ住宅ではなくて
小さく敷地に距離を感じさせるように点々と配置する事で
全ての部屋が外部と接する壁を獲得する事が出来やすくなり
採光・通風に有利になります。

そして、二つの棟の間に出来る空間は中庭のような雰囲気を獲得しやすく
敷地の魅力を引き出す事にも繋がります。

この住宅では2棟に分かれている訳ですが
重々しいイブシ瓦の切妻屋根の棟と
対照的に軽快なシルバーの鉄板屋根が響きあうように設計しています。

何となく町並みの美しさをこの一軒から感じられるようにすることで
住宅街に於いてもとけこみやすくなるのではないかと感じています。

分棟にするのは誰でも出来ますが
この各棟を如何に繋ぐかがセンスをとわれる訳で・・・

毎回難しいですねぇ。

ゆあさ


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