大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

囲まれることで

いまや工事が完了しようとしているのに
ブログ更新がまったく追い付いておりません。

職人さんたちも、工事の終了時に近付くと
少し、工事完了までの重責から開放され
ホッとした表情を見せてくれます。
少し饒舌気味でもあります。



しかしながら、棟梁や先輩大工からは
愛のムチ的な叱咤激励が、作業終了まで
若手大工にあびせられます。

厳しい環境に囲まれながらも
その環境に身を置いてはじめて出来る、または、
はじめて到達出来る技術を身につけようと
歯を食いしばりながら、若手の大工も食らいついて行きます。




東北の民家も厳しい外部環境に
歯を食いしばりながら、そうした厳しさに耐え抜いた職人によって
美しく、実直な、民家が連綿とつくられてきました。

厳しい環境に身を置くことを
最近の風潮ではあまり良く言わないところが在るかとは思いますが
こうして、厳しい環境に対して、ズルせず、臆せず挑戦する
人の家をつくってきた営みに触れる時
心を打つものがあります。




仙台平野で「居久根(いぐね)」と呼ばれる屋敷林があります。
貧しかった平野を開墾する為に、強い暴風雪が吹抜ける土地柄に対処する
工夫でした。

厳しい環境に耐えうる為には
即効性の対処ではなく、先人たちは耐え忍ぶ心をもって
時間をかけて私たちに対処する大切さを教えてくれています。

そうして受け継がれた民家の美と技と心を
引継いでいきたいですね。




厳しい環境からいつか抜け出したとき、
眼下には今までの苦労が吹き飛ぶ様な
そんな景色が待っているはずです。


私たちの仕事に関わっていただく職人さんには
いつか日本一の高みに挑戦してほしいですね。









それはさながら、

二枚の海苔に囲まれた、美しいラーメン。

中華亭分店。「中華そば」 のように。


あ〜、うメごと。



ゆあさ