県外で進めているプロジェクトは、現地に行くことがコロナ禍の最中では
なかなか叶いませんので、現場から様子を写真で送っていただき助かっています。
県内の現場でも配慮は必要ですが、着々と色々なプロジェクトが進んでいます。
遠くても、近くても、私たちの思っている建物ができる理由は
大きくは二つ理由があると思います。
一つ目は私たち設計者と工事者との間に「図面」と言う共通言語があること。
あたりまえのようでいて、「図面」というものが存在しない現場のなんと多いことか。
図面とは「会話の言葉」のようなモノで、一方的にマクシたてても工事者には伝わりません。
分かりやすく(作りやすく)、噛み砕いて(設計意図が分かりやすく)、それでいて聞いてみたい(作ってみたいと同義)と思わせる面白さが必要です。
大角設計室の言葉は方言のように「訛って」います。
他の設計事務所もそれぞれ独自の言葉の言い回しを持っています。
今風に言えばクセがすごい。
この所謂、大クセが聞き取る相手に私たちの人となりを伝えることで
それらのニュアンスを職人は理解することが出来ます。
理解によって出来上がる建物は大角設計室らしさを膨らませながら
日本全国どこであっても同じように建ち上がります。
遠くても、近くても、私たちの思っている建物ができる
もう一つ大きな理由は「関わっている人」です。
施主、工事業者、設計者は色々な背景を持って生活をしている他人ですが
それら三者が「楽しく、住みよい建物を創る」という思いを共有できれば
これほど素晴らしいことはありません。
幸いにも「関わっている人たちと思いの共有」ができることが多く
大角設計室は幸せな事務所だと思います。
遠くで/近くで。 非日常で/日常で。
ともすれば簡単に分断されてしまいそうな儚い関係性ですが、
それらを受け流すように
柔らかく、しなやかなゆるゆるとしてずっと続けていける
「思いの共有」により全国各地で素敵なかたちで
私たちみんなの建物はつくられます。
そういった種を蒔くことが、今私たち設計事務所に出来ることなのかなと
考えたりしています。
ゆあさ