現在計画中の格子の試作品を
職人の方が事務所に持ってきてくださいました。
試作は時間や予算がゆるさないと
なかなか、すべての機会でおこなうことは出来ないのですが
はじめてのことに挑戦する場合は
どうしてもまだ見ぬ形のイメージがあやふやなので
いくつか試作を作りました。
試作にはいろいろな意味合いがあって
施工者にとっては、工法、時間、予算などの検討に役立ちます。
設計者にとっては、使い勝手や意匠性、材料の検討などに役立てます。
住まい手にとっては、イメージがわくので安心感があります。
ですが、設計者にとって、
試作をつくるうえでもっと大切なことがあります。
それは何でしょうか。
それは「心を動かされる」かどうかの判断です。
建築は大きいものですから1分の1スケールではつくれないので
実物の10分の1や20分の1そこらのサンプルサイズで
全体像を想像しないといけないので、
厳密には試作物と実際の施工時では見え方が違います。
設計者には小さなものから全体を考えるトレーニングが必要なわけですが
今回作っていただいた試作品は
心を撃ち抜かれる魅力がありました。
楽しみですね。
だけど、
こんなに素晴らしくても
おおきな建築空間におさまるとイマイチになる可能性もあるので
建築って難しいですねぇ。
ゆあさ