大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

試作の意味

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現在計画中の格子の試作品を

職人の方が事務所に持ってきてくださいました。

 

 

試作は時間や予算がゆるさないと

なかなか、すべての機会でおこなうことは出来ないのですが

はじめてのことに挑戦する場合は

どうしてもまだ見ぬ形のイメージがあやふやなので

いくつか試作を作りました。

 

 

試作にはいろいろな意味合いがあって

施工者にとっては、工法、時間、予算などの検討に役立ちます。

設計者にとっては、使い勝手や意匠性、材料の検討などに役立てます。

住まい手にとっては、イメージがわくので安心感があります。

 

ですが、設計者にとって、

試作をつくるうえでもっと大切なことがあります。

それは何でしょうか。

 

 

それは「心を動かされる」かどうかの判断です。

 

 

建築は大きいものですから1分の1スケールではつくれないので

実物の10分の1や20分の1そこらのサンプルサイズで

全体像を想像しないといけないので、

厳密には試作物と実際の施工時では見え方が違います。

 

 

設計者には小さなものから全体を考えるトレーニングが必要なわけですが

今回作っていただいた試作品は

心を撃ち抜かれる魅力がありました。

楽しみですね。

 

 

だけど、

こんなに素晴らしくても

おおきな建築空間におさまるとイマイチになる可能性もあるので

建築って難しいですねぇ。

 

 

 

ゆあさ