先日のブログでは群馬の計画について書きましたが
ところ変わって、地元、岡山県北部での仕事が始まっています。
いやいやあ。
始まっていますとかなんとか書いていながら
写真をみるともう既に「建っている」ジャナイのよ!と突っ込まれそうですが
そうなんです!
既に「建っている」ンです。
この「建っている」からのスタートこそが
今回の計画を特殊にしているところです。
今までメディアやブログなどにも登場したことがないですが
10年ほど前に大角設計室が設計監理した住宅です。
国道沿いに延びる白壁が印象的な家だったのですが
この度この国道拡幅工事に伴い、道路後退を余儀なくされ
取り壊しをしないといけないこととなりました。
大角の記憶によると
「自分の設計した家で10年やそこらで解体ってはじめて」らしく
まだまだ十分現役で綺麗な状態の家を見ながら
住まい手と共に寂しいなぁ~と感慨に浸りながらも
迫りくる道路工事スケジュールに感傷に耽る間もなく工事は進みます。
内部も解体が進んでいますが
いまでも住めるこの家を解体する必要が本当にあるのか?
と複雑な気持ちになります。
いやー10年経つと木材はいい雰囲気になりますね。
でもこれ、全部の木造住宅に当てはまるわけではなくて
丁寧な仕事をした場合に特に顕著になるんですよね。
秘密は「木の表面の仕上りの丁寧さ」です。
カンナの出来の良さが、木の質感を年月と共に最大限引き出します。
大工さんの良し悪しって大事なんですよね。
でも壊すんです。
もったいない。です。。
思い出としばしお別れです。
次の住まいにいいところを受け継ぎながらも
新しい未来の家を創っていきます。
ゆあさ