「図面を現場に敷いてあるコンパネや養生のボードに描くのが好き。」
僕が大角設計室に入所した最初のころ
大先輩の所員がそう言っていたのを覚えています。
その新人時代に聞いたときは
なんだかかっこいいなぁ~、いかにも図面屋だナァ~、って
能天気に思っていましたが、今はその発言の意味を理解出来ます。
図面は、もともと工事前に渡してはいるのですが、
現場で私たちが描く図面は一味違ったものになります。
絵描き歌のように、
「最初に柱がありまして、次に窓枠描きました・・・」
みたいに作り方の順番にならって描くことで
大工さんにとって、生き生きと理解しやすい図面へと変化します。
現場では図面のことを「マンガ」などと揶揄され
すこし、失敗の出来ない職人方々からすれば、やや嘲笑した言葉となりますが
いい意味で解釈すれば、図面を楽しむための、マンガみたいな
読みやすい表現にしてほしいという
コミュニケーションの催促です。
図面屋にとって、言葉より、図面で表現することはとてもやりやすく
且つ、楽しいコミュニケーション手段となっています。
ゆあさ