2023年がはじまりました。
本年も宜しくお願い致します。
昨年も全国を駆け回って、民家の種をあつめて、育ててまいりました。
毎年やることは変わらず、
こつこつこつと、ひとつづつ丁寧に生活の器を創るだけです。
やることは変わらないのですが、
結果的に毎年毎年、特別で格別な、生活の器を創る機会を
施主の方に与えていただき、実を結ぶことが出来ました。
大角設計室に、「設計のご依頼」をいただく理由はさまざまですが
よく耳にするのが、
メーカーや、工務店、ゼネコンなど色々まわったのだけど、
「こんな建て方もあったのか」と思ったという声です。
依頼主は、だいたいが、家をつくるのははじめてなので
「何か違う」とは思うけども、ハッキリとした言葉でその正体が何かを
いう事は難しい場合が多いようです。
「何か違う」とは思うけども、そのうち「いつ迄に建てたい」という
時間的リミットにせまられ、仕方なく決定するという方がほとんどです。
何かが「物足りない」ということは
「語るに足らない物=家」なのかもしれません。
「もの が 足りない」
「モノがタリナイ」
「物語ない」。。
自分の一生を費やす生活の器が、モノとして、じっくり味わいたいのだけれど、
「自分の心を染み込ます」には何か「物足りない」。
目に見える屋根が、天井が、床が、壁が、窓の風景等が、全財産を投じてつくった割には、「心と生活を膨らますモノ」にはなっていないのかもしれません。
あなたの家の窓は、適切な位置に、適切な大きさで取り付けられていますか。
喜びのある眺めとなっていますか。
あなたの家の食卓は、自慢のホームパーティを出来る設えでしょうか。
このキッチンで料理をすることは、代えがたい喜びとなっているでしょうか。
あなたの寝室には心地よい風が抜けていきますか。
風と共に、柱や壁の木材の香りがしますか。
この写真の家に住む奥様は、柔らかい朝日によって起きれるのが本当に嬉しいと
語っておられました。
ほんの少し、庭で語らう楽しみがありますか。
シンプルだけど、他人の家では味わえない良さがありますか。
私達、大角設計室の創る建物は
みなさんの生活のストーリを包み込むおおらかな器でありたいと思っています。
私たちは、世の中でつくりあげられた幻想のストーリーではなく、
「一人一人に向き合った、その人そのもの、等身大の物語のある生活の器」」を
一緒に創っていきたいとこれからも思っております。
「何か物足りない」と思っている多くの方の答えとして
私達、大角設計室は
『物語のある生活の器』をデザインしたいと思います。
今年は、うちの事務所のホームページの多少のリニューアルを計画しています。
「はじめての大角設計」「はじめての家づくり」の方のための学びの場として
準備しようと思っています。
いままでブログを読んでいただいている方も、
もちろん楽しんでいただける内容になる予定です。
今後とも宜しくお願い致します。
ゆあさ