大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

古い時間と新しい時間

私は自分が監理している物件が

工事中だけでなく、工事後どのように変化していくのかを想像するのが好きです。

 

古い建物の改修の場合は、先ほどの「工事中」「工事後」だけでなく

「工事「前」のことも想像しながら設計が進みます。

 

 

 

「大角設計室の特徴は何ですか?」

 

そう聞かれたとすると、一つの特徴としては

「それまでの「蓄積された時間」や、今後「積み重なるであろう時間」を

楽しめるデザイン」というコトになるかと思います。

 

「時間が染み込んでいくような生活空間」を創りたいと、いつも思っています。

 

 

 

それは単純に「経年変化の美」とかいう

 

メディアなどでよくよく耳にする薄っぺらい物じゃなくて

(もちろん経年美もありますが)

 

もっと単純だけど、もっと根本的な空間で「過ごすことの心地よさ」

みたいな、ふんわり柔らかいものです。

 

 

そういった言葉で表すのは難しいけれど、

たしかに存在するものを、住まい手と設計者で共有出来たらイイナと思っています。

 

 

でも、言葉で表すのは難しいですが、そういった空間は

「見ただけでわかります」。

 

いやいや、それは設計者がプロだからわかるんでしょ?って思われがちですが、

普通の人でも絶対大丈夫です。

「見ただけでワクワクします」。

 

古い時間と新しい時間がミックスされた空間は

本当に素敵なんですよ。

 

 

 

その為には、新しいだとか、古いだとか、洋だとか和だとか、

クラシックだとか、モダンだとか分かりやすい基準じゃなくなりますが

いろいろな価値観をふうわりと包み込める「時間のデザイン」が

「ずーっと生活を楽しむ」ためには必要になってきます。

 

 

 

今回担当した住まいでも、

この家で住む世代が代替わりして、次の時間を紡いでいきます。

 

そうした暮らしのバトンの手伝いを

私達設計事務所ができるコト。これほど嬉しいことはありません。

 

今日もどこかで、そんなお手伝いをしています。

 

 

ゆあさ