少し前、引き渡しをした茶室のある住宅で
中秋の名月にお茶をごちそうになりました。
監理していたときは毎日のように訪れていましたが、
久しぶりに伺った家は前と変わらず迎えてくれました。
住宅は、いったん手から離れてしまうと
毎日通っていたのがウソのように設計者も”お客さん”になってしまいます。
それはお施主さんの方に良く”なじんでいる”ということで、
とても良いことなのですが、
少し寂しかったりもするんです。
でもこの家に関しては非常に手離れが悪かったので
いまだに気軽に迎えてくれる気がします(笑)
夜にお邪魔したのは照明器具の点検以来
明かりが漏れ出てよい風景になっています。
この家には月を見るための茶室がありまして
その名も”待月楼”!
山の間から月が出ずるのを待ち、どんどん天に昇っていくのを眺める
小高い位置にある異質の茶室です。
まさに中秋の名月を想定して方角や位置を計画していました。
山の木々の隙間から岡山の夜景と月が望めます。
計算通りなのですが、実際に体感してみると計算以上に良かったです。
大角も身を乗り出してご満悦でございます。
お抹茶もいただいてしまい、
大変すばらしいお茶会をありがとうございました。
月がまぶしい!
うえにし