大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

バトンと憧れと傾聴と

 

滋賀県のプロジェクトです。

 

古いお宅を夫婦が買われて、住まいとしてなおす計画です。

もともと、魚屋さんを営んでいた店舗併用住宅で

多少、住まいと・店舗部分のバランスが微妙に悪く

今回はそのあたりの要素を再構成するのがポイントになりそうです。

 

今年の冬に初めてこの敷地・建物を見て、もう何度も足を運んでいるうちに

ようやくおぼろげながら、改修後の姿が見えてきたような感じです。

 

 

単純に、「なおす」というコト自体は、建設業に携わる人なら

わりと訳なく出来ると思いますが、

大切なことは、「住む人にとって価値のある状態で、なおす」というコトですから

なかなか慎重に検討を繰り返さざるを得ません。

 

「ゆあささん、どう思われますかぁ~?」と

何度も自分の空間が良い方向に向かっているか、どうかを

住まい手は真摯に、私達設計者の声に耳を傾けてくださいます。

 

 

 

 

 

「ちょっとオモロイところがあるから一緒に行きませんか?」と

住まい手が近所の旧校舎の建物に案内してくれました。

 

 

この建物は、よくテレビロケで使用される有名な場所のようで、

先日終了したNHK連続ドラマでも使用されたようです。

 

 

 

住まい手と一緒に建物を見学しながら

「ここいいよね」とか

「こういうのが好き」とかおしゃべりしつつ、

サンドイッチやコーヒーをお供に

たわいもない時間を共有しながら

住まい手が今進めているプロジェクトに対する

ことばにならない想いや思考を知る良い機会になりました。

 

 

時が止まった空間に垣間見える

美しさに、設計者がかかわることで

何が出来るのか。

 

おおいにヒントをいただいた一日でした。

 

 

 

 

ゆあさ