大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

古民家再生っていうけれど

前回よりはじまりました、「再生について」→記憶を呼び覚ますためクリック これまでの「再生について」おさらい
というシリーズのブログ2回目。


前回は「再生」という言葉の意味について考えました。
古民家再生という言葉が、広く一般的によく使われます。
しかし「どのように」工事をするかは、
ハウスメーカー工務店設計事務所等でそれぞれ手法・信念が違います。
結果的に住み心地も意匠も千差万別です。
再生という売り文句があるだけでは、
仕上がりの品質について善し悪しは判断できないのが現状です。


本当に自分の住んでいる家は
「再び生きる」ことが可能でしょうか?


今回は実例写真と共に、「大角設計室の再生」のご紹介をします。



1:小民家再生



今回は岡山県南の住宅の再生です。主屋ではなく、離れを再生します。
主屋の方には、親御さんが住まれていたのですが
離れに新たに移り住み老後の生活を送る予定です。
その為ややコンパクトな生活スタイルに一新する計画です。
その後主屋に子供達がメインで住むようになります。



   

工事前の民家写真。


よく問い合わせで、
「私の家は、文化財のようなものでなく、ただのボロ屋なので
そういったものは、なおす価値がないし、設計事務所は設計対象に扱ってませんよね?」
と言われますが、そんなことは全然ありません。
ごくごく普通に見受けられる小さな民家こそ、主な設計対象です。


例えば小さな蔵や納屋、時には牛小屋なども再生しました。
蔵をアトリエにしたり、納屋を住居に、牛小屋をサロンにと甦りました。
どこにでもあるみすぼらしい民家と思われるかもしれませんが、
とても魅力的な空間になりうる「ダイヤの原石」だと考えています。
今回のプロジェクトも非常にコンパクトで魅力的な空間になりました。


→これまでの「小住宅実例1」へジャンプ

→これまでの「小住宅実例2」へジャンプ



2:実測調査


  

まず現状を正しく把握する為に実測調査を行います。
現状の間取り図・構造図・傷み具合等の写真・建具のリスト等を
調査に基づき描いていきます。




次回からいよいよ設計にとりかかります!

ゆあさ





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