今年もインターンシップの時期がやってきました。
県外からインターンを希望された学生達が来てくれています。
今日は大角設計室が設計監理する現場の見学に加えて、
この土地の歴史に触れてもらいたいと思い、倉敷玉島を少し探訪しました。
テーマは「綿花と寄港地」。
現場に向かう車内で、
学生服やジーンズについての話をして繊維業がなぜこの地で繁栄したのか、
そして江戸時代までここら周辺が海だったことを踏まえて、
学生達に少し考えてもらいました。
その答え合せに、玉島港の近くにある有形文化財の「西爽亭」と「羽黒神社」へ。
西爽亭は、干拓を進めた備中松山藩の御座所となっていた邸宅で、
羽黒神社は、干拓の歴史と深いつながりのある神仏習合様式の神社です。
私の前振りや案内人の方の説明を通して、
学生達の頭の中の点と点が繋がっていってくれたようで良かったです。
点と点は思わぬ繋がり方をしたりもします。
インターンに来てくれた学生達には主に模型作りをお願いしていますが、
模型作りから単に「建築」を学ぶだけではなく、
それ以外の時間で得られる全ての点が「建築」の点につながっているということを
忘れないで欲しいなと思います。
点が少しでも多ければ、楽しいや面白いが増えます。
楽しいや面白いが増えると、いずれそれは「好き」に変わっていきます。
「建築、好きだな」と感じてもらえる。
そのちょっとの手助けを私たち大角設計室ができるとすれば、
そんな喜ばしいことはありません。
知らないと分からないを混同せず、少しずつ前に歩き出しましょう。
(と、自分自らにも言い聞かせつつ──)
明日からもどうぞよろしくお願いします。
佐野