竣工写真。
シュンコウシャシン。
あまり聞きなれない言葉です。
竣工とは「工事の終わり・完了」を表す言葉です。
建築は完成した日から
施主のもとへお嫁に出てしまいますから
工事関係者の手を離れるその直前に
いわゆる記録として、完成した空間を写真に焼き付けます。
大事につかってもらうんだぞ!
そんな感じでしばしのお別れです。
大角設計室では竣工写真は完成直後ではなく
完成後、生活がはじまってしばらくしてから
写真を撮らささしていただくことが多いです。
お嫁に出した建物が
幸せな結婚生活を送っているかどうか
ちょっとした親心。
ああ。可愛がってもらってるんだね。
とてもしあわせそうな我が子(担当建物)に
いつも幸せな気分になります。
この家にはとびきりのテーブルを
大工さんに作ってもらいました。
とびきりな
幸せな形を
住まい手がたてものに入ることで
見せてくれます。
当たり前ですが、
人が使ってこそ建物ですね。
建築家が創る建物を「作品」なんてよんだりしますが
それを創る動機は
この施主のためにあるべきなのだと
いつも教えてくれます。
竣工写真は建築家の作品写真ではなくて
施主と建築家のふたりのポートレイトなのだと
教えてくれている気がします。
ゆあさ