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大角事務所で何年も物件を担当してくると
工事現場の監理においてや、施主とのヒアリングにおいて、
はたまた、デザインを決定する上で
「ここは大事だな」とか「この優先順位はこうすればいいな」だとか
「ここはこの色、この太さ、高さ、素材などのデザイン」それぞれの決定だとかを
自然とできるようになってきます。
俗に言う「勘所」というやつでしょうか。
言い換えると「ここを外さなければ大丈夫」という範囲ですね。
野球に例えるなら「ストライクゾーン」にちゃんと投げ込めれるかどうかという
ことですね。
ですがあまりにも「勘所」を知りすぎると
「マンネリ」や「ユルミ」にもつながります。
そのため、多くの勘所は図面で確認して、
「最終決定は現場で」フレッシュな状態で
ゼロから決定するようにしています。
一般的な話になりますが
メディアで喧しい有名デザイナーは
だいたいにおいて、この「勘所」をワザと外したデザインを行います。
よく言う「常識を疑え」的な思考法ですね。
そういう方々は軽々しく「今までにないモノを作る」と言いますが
実態は言葉面新しい風味のするだけのものが多い気がします。
常識を疑うのは大切な一方、常識にも大切なものはいっぱいあります。
この「常識を疑う」という考えは「非常識になれ」と同義に捉えられがちですが
本当は「本質をゼロから捉え直す」という解釈なんでしょうね。
そういうわけですから、個人として好きなのは
この「勘所」を突き詰めてもはや「独創」と呼べる「ストライクゾーン」を
追求していく手法です。
そんなことを東北出張の時によく食べるお饅頭、
玉澤総本店の黒糖饅頭は教えてくれます。
賞味期限ラベルを見ると
「製造日時(4日7時)から期限が(7日7時)」
そう驚くなかれこのお饅頭、お土産的意味合いが強いのに
「たった3日!」なのです。
このストライクゾーンの狭っさ!
でもその狭めた勘所はもはや他に真似できないレベル。
この饅頭の勘所を味わいたければ
仙台駅の開店9時にゲットして、そのまま食べることを激しくオススメします!
・・・これ建築のブログですからね。
ゆあさ
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