日本全国で、田んぼの収穫が終わりをむかえようとしています。
田んぼを背景に建つ住宅は幸せです。
テマヒマかかる田んぼは、風景としてそれだけで美しく
まわりに素晴らしい景色を生み出してくれます。
しかしながら、すべての住宅が美しく
この田んぼの風景に馴染むわけではありません。
個人的にですが、その原因は
家の作り方、、とりわけ間取りや窓の設計にあると思います。
細かく言えばほかにも色々あるのですが
今回は「窓の設計」について考えてみましょう。
窓とは何でしょうか。
窓は建物の「外と中をつなぐもの」です。
光や風、音、熱、匂いなどを外部とのバランスを考えながら
大きさや、場所、方角、形状をデザインします。
コストの関係から、
ほとんどの住宅で既製品のアルミサッシが外壁に取り付けられます。
アルミサッシそのものもどんどん性能が上がってきています。
そんな機能的に優れたサッシですが
中々「外と中をつなぐ」美しい関係をデザインできている例は少ないと思います。
それはなぜか。
問題はその窓が、あまりにも「考えなしに設計される」ことです。
設計図を描くプロが、全ての住宅には関わっているんだから
そんな「考えなしに」ってことはないだろうと一般の人は驚かれるかもしれません。
何万件も建てている、ハウスメーカーが作るんだから
その窓の取り付け方は間違いないだろうと思われると思います。
ですが、ほとんどの住宅が
「そんなに真剣に考えずに窓の位置や大きさを決めて」います。
それが証拠にお住いの向こう三軒両隣の住宅群を見てみてください。
似たような、大きさ、位置に窓が取り付けられていないでしょうか。
そしてその窓は、外との関係とはおかまいなしに
不愛想な表情で取り付けられています。
外の風景や、隣の建物などまるで存在しないかのように
機械的な風景となっています。
窓を丁寧に設計しようと思えば、自分の隣地が素晴らしいと思えるなら
「窓によって風景を取り込みたい」と思うのが普通ではないでしょうか。
そのために、適切な場所に、適切な大きさで、窓を設計しないといけません。
「いやいや、私の家は周りにそんな見たいような風景はないよ。」
そういったケースもあると思います。
そういった場合は、家々の隙間をねらって
「空」や「光」とつながることをオススメします。
「風」もいいですね。
様々な工夫によって、窓を丁寧に設計することで
あなたの家は格別になります。
窓取りは「間取り」です。
住まいやすく、美しい家につながります。
そんな家が日本の原風景になっていくといいですね。
ゆあさ