大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

工事する人。設計する人。

 

群馬のプロジェクトです。

 

現在は図面を描いている段階がだいぶん進み、

もう少しで図面が完成します。

このもう少しからが完成までヒジョ~に、長いのですが・・。

道のりは近くて遠いです。

 

一見するとプランは完成しているように見えますが、

大角設計室はもう一回ひっくり返して考え直すこともしばしばで

最終調整こそが、一番時間を煮詰めてやっています。

 

その秘伝のタレの作り方はまた別の機会にブログに書きたいなと

思っています。

 

 

 

さて今回はプランの打ち合わせと兼ねて

施工してくれる工務店の完成した住宅の見学に行きました。

 

 

 

現場は群馬県の誇る、上毛三山のひとつ、

赤城山をのぞむ長閑な場所にありました。

 

観光地としても有名な桐生の町のちかくで、結構味わい深い

桐生らしい古民家も、ちらほら残っています。

 

 

 

やっぱり桐生といえばソースカツどんですよね。

腹ごしらえしながら、お腹と期待を膨らませます。

 

 

 

 

昼食後、待ち合わせしていた工務店の社長とお会いして

さっそく見学開始です。

 

それではお邪魔しまーす。

 

 


いやー綺麗ですね。

 

丁寧にカンナをかけてある、面取りの綺麗な丸太梁です。

 

 

ホームページや、SNSなどでこういう技量があると

事前に知っていたのですが、やはり実物を見ることが

大切なので、技量は申し分ないなと一安心です。

 

 

 

大角設計室のデザインする家は

工事をする人の力量が高くないと、良い感じで建たない設計になっています。

 

 

家づくりって本来は、工事する人と設計する人の共同作業であるはずなんです。

でも何故だか、

工務店ハウスメーカーは(工事する人が主役の家)になりがちだし

設計事務所は(設計する人が主役の家)になりがちな状況があります。

 

 

その原因は、家を住まい手に供給する(工事・設計)側が

双方を活かす家づくりをしていないからです。

それって、住まい手側からすればたまったもんじゃないと思います。

 

 

家づくりを考えたことあるひとはなんとなく分かると思いますが、

あなたの家を本当の意味で「つくってくれた人・デザインしてくれた人」双方の

顔が思い浮かぶでしょうか。

 

案外、思い浮かぶのは片方だけで、両方は少ないのではないでしょうか。

 

 

大角設計室のデザインは、

つくる時は悶絶するほど大変ですが、完成した暁には

大工さん、左官さん、建具屋さん、電気屋さん等の作り手が

自慢したくなるようなものになるようしています。

 

 

そのため、工事をする人の得意なことは何か、

ストックしている木材・資材はあるか、仕事のクセはどういった物か、

工務店の工事方針、やりやすい方法、つきあいのある業者

等などを建物から読み取り、工務店と話し合いの時間を設けます。

 

 

 

工務店が得意としていることで、私達設計事務所のスタイルと合致するものは

即採用となりますし、

逆に使用したい材料ややり遂げたい技術に多少難がある場合は

どうすればその問題をクリアしていけるかをデザインしていきます。

 

そうして、全国各地で、その土地土地にあわせた

大角設計室のベースデザイン+アルファの住まいが完成していきます。

 

 

 

打合せの最後にお茶菓子をだして頂きました。

 

「ナッカラ」というアーモンドタルト。

 

なんとなくこれを頂きながら、

「いい家にスッカラ。いい家にナッカラ。」

という、工事側からのメッセージを感じました。

 

 

*正確には「なっから」とは群馬弁で「すごい(very)」という方言です。

 

 

なっからな家になっからな。

 

 

 

 

ゆあさ