大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

保育園という器を考える

 

保育園を現在設計しています。

 

保育園という「施設」ではなく

子供のタメの「家」と読み替えて

大角設計室がいままで培ってきた、あたりまえに寛げる

たのしい建物になればなと考えています。

 

本来私達は「こどものため」の施設を設計することを依頼されていますが

気を付けないと、知らず知らずのうちに「管理しやすい=管理者の為」の建物を

設計しがちです。

 

もちろん「こどものため」にも「かんりしゃのため」にもどちらの為でも

あるのが本分ですが、なかなか塩梅が難しいんですよね。

いつも反省を繰り返している気がします。

 

 

(建築家:三澤文子さんによるレク風景)

 

 

そんななか、先輩建築家が設計した保育園の事例を見学に行ってきました。

同時にその場所で、設計者からレクチャーを受け

「工事」「法律」「断熱」「音環境」「防火」「耐震」「材料」などなど

多岐にわたる金言のティップス満載でした。

 

 

 

建築は「空間」といわれる目に見えない空気を詰め込んだおおきな箱です。

その「空間=何もないガランドウのところ」を人間が自由に動きます。

その「空間」という部分には

「光」「音」「熱」「力」「気持ち」などが普段は気にしないですが存在しています。

 

建築家は、時にそれを数値化(データ計量)して自分の実感と照らし合わせて

心地よさを獲得していきます。

 

 

 

たとえば、子供が使いや手洗い台の高さは何センチか?

といった具合に数字化したものの総体が、設計者の描く図面なのですね。

 

それをつかっている園児たちの表情を見て

本当に使いやすいかどうか、不具合が発生しないかなどを実感のうえで

答え合わせを繰り返していきます。

 

 

個人的にこの勉強会でよかったナァと思ったことは

園長先生の「子供たちはナゼ狭いスペースが好きなのか?」

という秘密を教えてくれたことです。

 

 

これからもすこしずつ、子供へのまなざしを深めていければいいなとおもいます。

 

 

 

ゆあさ