大角設計室のブログ

おだやかなくらし。刻が染み込む家をみんなで創ります。

2022-01-01から1年間の記事一覧

ヤクルトのデザイン

ヤクルト1000ものすごい人気ですね。 先日大角事務所に、ヤクルトレディがきてくださって 「ヤクルトどうですかぁ~」と定期購買をすすめていただきました。 「いやぁ、僕はヤクルト1000飲んでるんですぅ。」 「ワシも飲んどるぞ。」と大角と私。 「そうなん…

図面と言うツール

「図面を現場に敷いてあるコンパネや養生のボードに描くのが好き。」 僕が大角設計室に入所した最初のころ 大先輩の所員がそう言っていたのを覚えています。 その新人時代に聞いたときは なんだかかっこいいなぁ~、いかにも図面屋だナァ~、って 能天気に思…

雨の日を彩る

梅の雨が降っております。 木造建築にとって、6月は非常に厄介でして、 無垢の木が、空気中の湿気を含むことで 扉の動きが悪くなったり、引き出しが開きづらくなったりします。 じゃあ何で木造なんかで家を建てるのかと問われると 6月のジメジメした季節に…

透明なキャンバスに描くことが出来るか

岡山県に里帰りされている スペインはマドリッド在住の アーティスト山口敏郎さんのアトリエ兼ギャラリーに行ってきました。 以前、大角設計室が普通の住居の用途から アトリエ兼ギャラリーにリノベーションするデザインを担当し 現在に至ります。 アトリエ…

直立するものの美

家が出来上がってくると 大角設計室が図面として引いてきた一本一本の線が 現実の世界に建ち現れます。 家を創ること。設計することを言葉にすると そんな当たり前な表現になるのですが 「家をつくる」という言葉の中に忘れがちな 大切なものが隠されている…

オカザリ。陸奥デザインと棟方志功

東北地方での仕事です。 東北地方では、古くから一枚の紙を切り、折り、開き 一枚の美しい切り絵をつくって、お札や依り代のように神棚に飾る 装飾デザインが存在します。 「オカザリ」という切り紙の世界。 東北の精神性がこの一枚に凝縮されているようで …

浮かぶ、建物。

建物のすぐ横を用水路が流れています。 景観上は長閑でとてもいいのですが、建築工事となると 工事をするための足場をするうえで結構大変です。 このプロジェクトで難工事となったのは この用水路沿いの壁の一番下をやり替えることについてです。 壁の一番下…

シン・計画

先日のブログでは群馬の計画について書きましたが ところ変わって、地元、岡山県北部での仕事が始まっています。 いやいやあ。 始まっていますとかなんとか書いていながら 写真をみるともう既に「建っている」ジャナイのよ!と突っ込まれそうですが そうなん…

GUNMAもーど

群馬の計画が着々と始まっております。 敷地模型を作りながらスタディー中です。 いろいろ手探りですが 逆に言えば、今の時点が一番情報数が少ないので あえて、振り切った、思い切りのいい案も創ることが出来やすい状態とも 言うことが出来ます。 だんだん…

移り行く

メンテナンスと定期報告の申請のために、 御世話になっている、「廣榮堂」さんにやってきました。 廣榮堂といえば吉備団子(岡山土産の定番)なのですが 老舗の菓子屋(安政三年創業)ですから、もちろん季節ごとにあわせた 和菓子も販売されています。 メン…

好い加減

ちいさくて、ちょっと細長い家が、仙台市に出来ています。 建物のまわりは、個人住宅が建ち並んでいます。 唯一の空き地だった北側の敷地も、大規模な住宅地となるための 造成工事が進んでいました。 あと2.3ヶ月すれば、ピカピカのハウスメーカーの住宅…

私の建築の種

ゴールデンウィーク、みなさまいかがお過ごしだったでしょうか。 大角設計室は、全国各地で仕事を得る機会に恵まれていますから 各地で土地土地の出会う風景を楽しんでいます。 今回の連休のような機会に、いつもと違う環境に身を置いて 改めて、今自分が創…

建築の萌芽

現場で打ち合わせをしているときや ドラフターの前に座って図面や、スケッチを描いているとき。 はたまたお客さんや職人さんと話をしているときに 「あ。いまデザインが良くなりそう」と感じる瞬間があります。 そのデザインの萌芽は本当に些細なことが多く …

試作の意味

現在計画中の格子の試作品を 職人の方が事務所に持ってきてくださいました。 試作は時間や予算がゆるさないと なかなか、すべての機会でおこなうことは出来ないのですが はじめてのことに挑戦する場合は どうしてもまだ見ぬ形のイメージがあやふやなので い…

計画果てなし

県外の打合せ。 東北へやってまいりまいた。 計画地が遠い場合、プランを作って打ち合わせに行く前に 長い距離、移動時間があるので、その乗り物の中で どうやって図面のなかみを説明すればいいだろうかと、 あーでもない、こーでもないと、頭の中で思案しま…

ミツバツツジの咲く頃に

今年も事務所のミツバツツジがきれいに咲きました。 年度のはじまりを知らせてくれる大切な役割を担ってくれています。 今一度、気持ちを引き締めて。 さの

カムカム平川先生

NHKの連続テレビ小説「カムカムエブリバディ」は今週で千秋楽ですが 舞台は岡山から始まります。 私達岡山人にとっては見慣れた風景や、耳慣れした方言が放映され 楽しんで見ています。 あまり気にしていなかったのですが、なぜこの物語が 「岡山」を舞台に…

桜がつなげる内と外

担当している家の桜が満開です。 桜の木を気に入られて敷地を決められたので、 建物を建てる時にも慎重に桜を残すように計画しました。 枝をできる限り残し軒下にまで枝が伸びてきて 内にどんどん外を持ち込んできます 大角設計室の建物は特に中と外を曖昧に…

シコウノリョウイキ

模型を作っています。 設計の途中で、自分の頭の中にある空間イメージが ややあやふやな時や、アイディアがなんだか自信が出ないとき 立体物をつくることで 思考のイメージを一度具体的に定着させます。 そうすることで、複雑になりがちなイメージを 一度リ…

建物をなおす仕事

スライドレクチャーを先日倉敷で行ってきました。 「保存・再生」工事にまつわるテーマで、当日は全国各地から 設計・工事に携わる方が岡山県の倉敷に集まり、 保存再生工事の事例がたくさんある倉敷市美観地区を訪れていました。 倉敷市美観地区にある和菓…

春欄間1/2

県外でのプロジェクトが大詰めです。 照明器具を欄間に埋め込むようにデザインしていて それにふさわしい 新しいロゴマークを創りました。 そのロゴマークは 県外のプロジェクトで初めてお会いして7年になりますが UNIZONの庄司さんという 兄貴的デザイナー…

うめしゅわ

事務所の梅の花が綺麗な季節になりました。 20年ほど前にお仕事をさせていただいた 住宅の小さなメンテナンス工事が終わりました。 子供が大きくなり、この家から巣立ち、しばらく経ちました。 ここ数年は親たちだけの二人暮らしでしたが 年齢を重ねていくう…

「ちょうどいい」の選択

新しい建物が着工しました。 建物を建てるのに最初に行う工事 それが「杭」です。 今回は小さな倉庫の新築工事で いろいろ考えた結果木杭を使うことにしました。 さて木杭にどのような印象をお持ちですか、 中には初めて耳にした方もいるかもしれませんが 「…

新築か改修か。交通整理。

実測に行ってきました。 敷地内には、100年くらいは経っているであろう民家や 昭和の時代に改修されたであろう母屋 増築されたであろう離れ、 当時の姿をほとんどとどめている蔵などが 敷地に配置されていました。 かなり痛みの激しい個所や、 途中で改修さ…

心地よい暮明

暮らすという事は 夜をあかし、日を過ごす。月日を送り。毎日を過ごすことにほかなりません。 太陽は刻一刻と室内の明るさを変化させ 明るい光を窓から室内へ滑り込ませることもあれば 一転 室内を暗がりで包む瞬間もあるでしょう。 この家には光の手触りが…

光のダンス

この家でしか、 見えない光があります。 この家の光は、朝方のこの時間 実に楽しそうに、家の中をダンスします。 その光の中を 楽しそうに住まい手が動きまわります。 その姿を見た時 なんと美しく、愛すべき仕事をさしていただいているのだろうと 心に射し…

シバク

ヤヨイ。 いい響きですよね。 3月っていうより、読みがなんだか、やわかく好きな言葉です。 昨日から3月に突入しまして 遅ればせながら春に備えて、事務所前庭の「芝焼き」(略称シバキ)を 大角の号令のもと行われました。 2月にギリギリ間に合いました。 …

はじめてまして

人生にはいろいろなハジメテがあります。 大角設計室として初めての群馬県での仕事です。 今まで関東地方は千葉県のみでしたので、 北関東での初仕事に緊張しながら行ってきました。 住宅のおしごとです。 大角設計室は地方に残る民家をベースに 設計を考え…

奥に見える

設計事務所の仕事は図面を描いたり、現場監理を行ったりすることです。 図面は一枚の紙に二次元的(平面)に描かれるものですが 現場では三次元(立体的)に建物は出来上がります。 平面と立体は何が大きく違うかと言うと そこには「奥行」がある、なし、が…

理屈じゃないのかもしれない

古い家をなおす仕事が始まっています。 新築工事と大きく違うことは 工事前なのに既に、多くの要素が存在していることです。 要素とは、既存構造体、家族の生活、思い出の品、 庭との関係、近所との関係などなどです。 多くの人は、出来ることなら自分の今ま…